そのとおりです。現在の北極星は、こぐま座のアルファ星という2等星ですが、今から5000年ほど昔、ピラミッドが作られた時代には、りゅう座のアルファ星のツバンという3等星が北極星だったのです。では、どうして時代によって北極星はかわってしまうのでしょう?
北極星は、「北極星はどうして目印にされるのですか?」の質問のところでお答えしたように、北極を地球の自転軸にそってのばした先(天の北極)にある星です。実は、地球の自転軸の方が長い間にその向きを変えてしまうのです。地球には月や太陽などの引力がはたらいています。このために、ちょうどまわっているコマが首をふるように、地球の自転軸も周期約26000年で首ふり運動(歳差運動)をするのです。
5000年前、地軸の北極の向きにもっとも近くて明るい星はツバンでした。そして、今もっとも近いのはこぐま座のアルファ星、現在の北極星です。今から12000年後には、おりひめ星で有名なこと座の1等星ベガが北極星として北の空に輝くこととなります。
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