上野の展示

特別展・企画展

特別展「昆虫」
特別展「昆虫」
生態、多様性や機能、他の生物との関わりなど、幅広い視点から昆虫の魅力に迫り、その研究成果が現代社会でどのように活かされているのかを取り上げます。
開催期間:7月13日(金)〜10月8日(月)

研究室コラム

小さな珪藻化石を通して見える地球の環境変化
青木湖底泥に含まれる珪藻殻。直径12.6マイクロメートル(0.0126ミリメートル)。約1100万年前以降の北半球温帯域に繁栄する珪藻の仲間で、花弁状構造に囲まれたチューブを持つことが特徴。チューブは殻縁に13個、殻面に10個ある。

先月、私たちは、中新世の中期・後期境界ごろ(約1100万年前)に日本の湖沼において珪藻群集の入れ代わりが起こったこと、しかもそれは北半球の温帯域に共通であることを国際誌に発表しました。世界的な海水準の低下、造山運動と火山活動の活発化、気候の乾燥化、草本植生の拡大、モンスーンによる顕著な季節変化の成立。珪藻は湖水中にただよう小さな存在ですが、上述のような地球全体の環境変化と密接に関わってきたはずだと私たちは考えています。この考えに賛同する研究者から、さらなる情報交換を求められ、新たな共同研究を提案されています。研究と研究者の輪が広がっていく予感がします。
(地学研究部:齋藤めぐみ)