2013-11-28

小笠原に新火山島が誕生?


小笠原に新火山島が誕生?

図1.西之島を含む伊豆−小笠原弧の火山分布図。




 平成25年11月20日、気象庁は小笠原諸島・父島の西方沖に位置する火山島、「西之島」の南東500m付近で噴火が確認されたと発表しました。これに伴いNHKをはじめとする報道機関が噴火映像を公開しています。
今回のホットニュースでは、小笠原諸島の火山島について、そして、噴火について紹介します。

 今回噴火が起こった西之島を含む小笠原諸島は、伊豆−小笠原弧の南部を形成している火山島の集まりです(図1)。伊豆−小笠原弧は延長1500kmにも及ぶ火山列であり、北端には伊豆大島や三宅島、南側には硫黄島などの噴火活動が盛んな火山島が存在します。

 平成23年にユネスコの世界自然遺産に登録された父島や母島なども火山島ですが、これらは1000万年以上前に活動を停止しており、現在噴火はしていません。噴火活動が活発なのは「小笠原トラフ」とよばれる水深の深い溝の西側に並ぶ西之島や硫黄島などの火山列です(図1)。同火山列には青ヶ島や鳥島などの活火山も並んでいます。