鳥類学、分子生態学、系統地理学
氏名 | 西海 功 | |
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所属 | 動物研究部 脊椎動物研究グループ | |
学位 | 博士(理学) | |
メールアドレス | ![]() |
研究分野
鳥類学、分子生態学、系統地理学
研究内容
分子生物学的な手法を用いて鳥類の繁殖生態や種分化に関する研究をおこなってきました。親子判定によって社会的婚姻関係と遺伝的関係との違いを調べ、また性判定によって性に関わる親子関係(父娘関係、父息子関係、母娘関係、母息子関係)と夫婦関係を調べることで、夫婦・親子の利益の対立と協同を進化的な観点から解明することを目指しています。また、鳥類集団の歴史を遺伝子から探り、形態学的および生態学的比較検討を加えることで、日本の鳥類の集団分化と種分化を解明し、日本の鳥類の由来を調べ、また日本で種分化した鳥類が大陸へ分布を広げた例を調べると共に、それらの成果を種分類学に適切に反映させることを目指しています。
ひとこと
現在特に東アジアの鳥類DNAバーコーディングに力を入れています。DNAバーコーディングとはミトコンドリアDNAの一領域(COI)の塩基配列から種を同定する試みで、世界の全鳥類種(約1万1千種)について塩基配列の登録をおこなうことが世界的な目標ですが、日本では既に繁殖鳥類の約230種の登録をほぼ終え、越冬種や通過種の登録を始めています。ミャンマーやブータンなど自然史研究の進展に遅れがあるアジア地域への支援もおこなっています。今後、分類学はもちろん生態学や保全学など様々な分野への波及効果が期待されています。
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