オニヤブソテツ類の繁殖戦略と種分化

トップ基本的4型4型の分布形態的特徴生殖システム無融合性複合体のゲノム分析種分化

オニヤブソテツ類4型の形態的特徴

1.形質の栽培比較

ビニールハウス内のほぼ同一条件下で育てたA1、A2、B型および八丈島のA1'型とA1とA2の人工雑種(波線)の葉の長さと厚さおよび包膜の色づき(○◎●)を散布図に示します(B型は外周だけ表示)。
A2型とB型は包膜の色づきに変異がありますがA1 型は色づきません。B型、A1'型および雑種はA1とA2型との中間的形態を示します。

2.A1型の幼形成熟

胞子を播いてから次世代が成熟して胞子をつけるまで通常3年近くかかるのに対し、A1型は一年で成熟し、第6葉目の幼形の単葉(矢印)から胞子をつけます。

3.C型の特徴、葉上面の毛状小鱗片

A1、A2、B型には小鱗片は下面にはあるが上面にはなく、C型やヤブソテツ属の他種には両面に存在します。
C型は平行的な羽片の外形、薄い葉質、濃緑色 の表面と白緑色の裏面、平坦な裏面の葉脈、大きな黒褐色の包膜と胞子嚢群、黒褐色の鱗片、大きな孔辺細胞などで他から区別でき、標本でも同定できます。

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