オニヤブソテツ類の繁殖戦略と種分化

トップ基本的4型4型の分布形態的特徴生殖システム無融合性複合体のゲノム分析種分化

オニヤブソテツ類4型の分布

1.

2倍体有性生殖型のA1型とA2型は北と南にわかれ、異所的分布を示します。A1型は裸地の海蝕崖、A2型は海岸林床、時に林縁に生育しています。八丈島の集団(A1' 型)は海岸から離れた林縁にも生育しています。

分布図1~3の記号

●:染色体数と生殖型の両方調べたもの
×:外部形態から判定したもの
▲:集団調査やハーバリウム(標本館)の標本から生殖型のみを調べたもの
○:文献からの引用

2.

3倍体無配生殖型のB型は小笠原諸島を除いた青森県以南に最も広い分布を示し、中国南部、台湾の沿岸部にも分布しています。海蝕崖から海岸林床まで見られますが林縁部が生育の中心です。

3.

4倍体有性生殖型のC型はソハヤキ分布に近いパターンを示し、中国南部、台湾にも分布しています。海岸付近から低山地の陰湿地に多く見られます。

4.

中部日本ではA1、B、C型が同所的であることが多く、それぞれ生態的に海蝕崖の裸地から入り江の林縁、丘陵地~低山地の谷の林床にすみわけが見られます。図は伊豆半島下田市の海岸で調べた例です。

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