実験航海成功の後もさらなる企画が進行中

実験航海でたどった航路(画像クリックで拡大します)

ご声援ありがとうございました!丸木舟到着!
(©太田達也)

2019年7月9日、台湾からやってきた1艘の丸木舟が、与那国島に到着しました。舟の名はスギメ。乗っていたのは男女5人。星や太陽を頼りに針路を定める古代の航海法で、黒潮を越え、水平線の彼方にある島を目指して225キロメートルを漕ぎ切ったのです――

これは、国立科学博物館が行った実験航海。今から3万数千年前に、「最初の日本列島人」が成し遂げた大航海を再現しようとする、一大プロジェクトでした。実験活動は2019年に終了しましたが、そこから解けてきた謎をお伝えするため、5つのメニューを用意しています。

謎を知るための5つの企画

① 表も裏も、「発見と興奮の全て」を知るにはこれ

「サピエンス日本上陸 3万年前の大航海」
海部陽介著 講談社

プロジェクトリーダーによる、祖先たちの謎に挑んだ実験の全記録! 個性的な仲間たちと体当たりで繰り返してきた数々の実験、現地での予期せぬ騒動、丸木舟航海の秘話、そして台湾の山から見えたものなど、他では語られていない話が満載です。実験の失敗から学び、改善を繰り返し、最後に成功させたプロジェクトの軌跡は、一読の価値あり。

② 「黒潮の海」を前に思いを馳せる絶景ポイント

記念碑と丸木舟クルー達 ©太田達也

実験航海の舞台となった、与那国島を訪れてみませんか?
そこは旅行ガイドで「日本最西端」と紹介されますが、見方を変えれば日本列島への「南の入口」。2020年3月に実験成功の記念碑が建てられた 西崎 いりざき へ行けば、眼下に広がる黒潮の海の彼方からやってきた、祖先たちに思いを馳せることができます。天気がよければ台湾が見えます。

③ 祖先たちの大航海を「体感」できる博物館のドーム (近日公開予定)

イセ食品シアター36〇」の球体ドーム

3万年前の大航海を体験できるのは、丸木舟に乗っていた5人だけ……ではありません!
国立科学博物館の「イセ食品シアター36〇」の球体ドームに入れば、スギメの船首につけられていた3DVRカメラの映像を通して、あなたも丸木舟の航海を体験できます。仲間と一緒に、「見えない島」を見つけましょう!
④ 実験の現場を見る映画

航海プロジェクトの実験は、与那国島、台湾の東海岸、能登の山など各地で行われましたが、その映像記録がドキュメンタリー映画が完成いたしました。公開に向けて準備を進めております。進捗情報はこちらでお知らせいたします。

⑤ もっと深く詳しく知りたいという方は

このプロジェクトは、科学的研究の一環として行われました。ですので、その成果は、学術論文として世界へ発信していきます。論文は研究者向けですが、奥深いところにも興味がある方は、ぜひ読んでみてください。

その1:
竹筏舟の実験成果をまとめた論文で、イギリスの歴史ある考古学専門誌に掲載。こちらから無料でダウンロードできます。
Palaeolithic seafaring in East Asia: testing the bamboo raft hypothesis
※本論文は「その週の注目」としてNature誌に紹介されました。
On a model ancient raft, seafarers are up the current without a paddle
その2:
2019年の丸木舟の実験航海は、ニュースとしてScience誌に紹介されました
Update: Explorers successfully voyage to Japan in primitive boat in bid to unlock an ancient mystery
その3以降は準備中です。

本実験プロジェクトは、クラウドファンディング(2016・2018年の2回で総額5978万円)と、日本と台湾における寄付・募金で実現することができました。ご支援頂いた大勢の皆様に、深く感謝申し上げます。

航海プロジェクトの公式Twitterアカウントでは、現在のプロジェクトの様子をリアルタイムで追うことが出来ます。