15年間ありがとう!

大規模リニューアル直前「地球館みどころ紹介」

平成26年8月31日をもって、地球館北側部分は大規模リニューアルのため閉館いたします。今の展示を見ることができるのもあと少し。 閉鎖する展示室の展示物を写真でご紹介していきます。

地球館改修工事について
地球館北側部分のリニューアル区域は8月31日をもって閉鎖致しました。これまで沢山のご来館ありがとうございます。あたらし展示室は平成27年7月オープンを予定しております。
3F【発見の森】
タヌキ目線
ロックオン?
鳴き声の主を探そう
根っこの形状
足あと比べ
一本の木
鳥目線
2F【身近な科学】
鏡遊び
鏡遊び②-触れそうで触れない-
ふたりだとおもしろい
たんけん教室
橋と卵の関係
まぼろしの壁
1F【海洋生物の多様性】
広がりのある展示空間を作る
デートスポットにもなる空間
海のカーテン
ジオラマ作りの難しさと面白さ
ドロップオフの生き物たち
B1F【恐竜の謎を探る】
骨に注目!
回転するディノニクス
おしゃれな角竜
ティラノサウルスの足元に注目!
縄張り争い!パキケファロサウルス
剣・鎧をまとう恐竜たち
始祖鳥
実物!アパトサウルス
B3F【科博の活動・法則を探る】
さわれる地球?
特別ディスカバリートーク
さよなら「発見の森」
「発見の森」の構想から製作・公開・閉鎖に至るまでの約20年間を振り返る、特別ディスカバリートークを行います。
是非お越しください。
日時 平成26年8月27日(水)
~31日(日) 15:00~15:45
会場 地球館3F
ディスカバリーポケット
定員 15名(先着順)
定員を超えた場合は立ち見となります。
受付等詳細はイベントカレンダーをご確認ください。

海洋生物の多様性ジオラマ作りの難しさと面白さ

2014年8月26日動物研究部:齋藤 寛

海の生物多様性を示す展示のうち熱帯の海、温帯の海、亜寒帯の海のジオラマ製作にあたっては研究者がそれぞれを代表する場所で潜水し、水中写真を撮ったり、展示用の生物を採集したりしました。私はそれまでも研究用標本採集のために潜水は幾度となく行っていましたが、展示をつくるという目的で潜水して生物のすむ場所を見たことはありませんでした。いずれの場所でも、潜ってすぐに、これを展示にすることは思うより難しそうだということを感じました。

温帯の海

亜寒帯の海

亜寒帯や温帯では海藻が、熱帯ではサンゴがびっしりと生い茂り、みなさんがこれらの展示を見るような位置からは小さい生物はほとんど見えないのです。また、たとえ海藻のジャングルに分け入ったとしても、そこにいる生物の上にはまた別の生物が付着し、その生物を見難くしています。

【亜寒帯の海】上:オオヒゲヒザラガイ、下:オオバンヒザラガイ

ジオラマ製作ではこれをよりよく見えるようにすればするほど、実際に生物がすむ様子や海底の環境との違いが大きくなっていってしまうことになります。展示ではなるべく実際の様子を再現したい。このバランスをどうするか、これがジオラマ作りの難しさであり面白さだと思います。

【温帯の海】矢印左から順に、アコヤガイ、ウズイチモンジガイ、クロアワビ、ダンカイケヤリ 等

同じような展示を今、もう一度作ったとすれば、それぞれの生き物をもう少しよく見えるように工夫するかもしれませんが、当時は多少見難くても実際に近づけたいという思いのほうが強かった記憶があります。ですからみなさんにはそれぞれの展示で生き物を探すように見ていただきたいと思っています。