2014-12-15

世界一大きい「花」、ショクダイオオコンニャクが開花


花から湯気が出る、そして臭いが・・・

付属体から立ち昇る湯気(7月3日21時21分)。このとき強烈な臭いが放たれる

 世界でもっとも醜い花にも選ばれたショクダイオオコンニャクですが、見た目だけでなく「死体のような」とも形容される強烈な臭いで、腐肉と勘違いしたシデムシを集め受粉をゆだねます。ショクダイオオコンニャクの花は、夜行性のシデムシが動き出す宵の口に開き始め、臭いを放ちます。とはいえはじめは,それほどひどい臭いではありません。
 異変は21時ころ起こります。花の真ん中にそびえる付属体からもうもうと湯気が立ち昇り始め,猛烈な腐敗臭が大温室を満たすのです。そっと付属体に触れると人肌のあたたかさ、38℃です。臭いが急変したのは、付属体が温まって,貯えられている臭いのもとの物質が湯気とともに大気にまき散らされたからに他なりません。そして翌日の朝。夜のいのちのにぎわいがうそだったようです。仏炎苞は閉じ始め、あの臭いも沢庵が転がっているほどに。
 開花に大量のエネルギーを使うからでしょう、ショクダイオオコンニャクはいちど咲くと次に咲くまで何年もかかります。花が咲く時期も決まっていないし、森の中にぽつぽつとしか生えません。同時に2つの花がとなりあって咲き、受粉できる可能性はとても低いでしょう。天空にまき散らされる猛烈な臭いは、遠く離れたところで夜陰にまぎれて咲く2つの花をシデムシでつなぐための、命をかけた誘惑。ドラマは夜に起こるのです。