2014-12-15

世界一大きい「花」、ショクダイオオコンニャクが開花


世界一にチャレンジ

ショクダイオオコンニャクのイモの植え替え(2014年4月23日)。イモの重さ70kg。72日後に開花した

 今回の開花、世界記録まであと9 cmにせまる勢いでした。ここまで育ったのはコンニャク様のおかげとしかいいようがないのですが、人間の手助けも欠かせません。
 私たち植物園は「いのちをつなぐ」仕事をしています。さかのぼれば、このショクダイオオコンニャク、インドネシアの植物園で1992年に採ったタネから始まっています。ということは、まず初めに開花・結実までのインドネシアの技術者の苦労があったはずです。このタネははるばる日本にやってきて、小石川植物園でぶじに発芽、生育を始めました。発芽したての実生苗はデリケートです。日々、目をかけてもらったことでしょう。そして2006年、つくばへ。ここでも開花までの間、正月に温室の暖房がとまったり、東日本大震災で温室が壊れたり、いろいろありました。けれども、インドネシアのころから1日も途切れることなく続く技術者の観察があってこそ、コンニャクはのびのびと育っているのです。ここで書き切れないいろいろなことは、科博メールマガジン第591号、筑波実験植物園ホームページの「コンニャク日記」をご覧ください。
 花が咲いた後に枯れてしまうことの多いショクダイオオコンニャクです。次の芽が出るかどうか、はらはらどきどきの毎日でしたが、ようやく新芽が出はじめました。次は世界一の花をめざして、スタッフ一同、日々の栽培に精進したいと思います。

〈執筆・監修〉
 国立科学博物館 植物研究部 多様性解析・保全グループ グループ長 遊川 知久