2017年8月〜9月に日本から約1500 km 東方沖の太平洋に沈むシャツキー海台タム山塊という地球上で最大の火山体を調査しました。ワイヤーの先に鉄のバケツ(ドレッジャー)を付け、3000mを超える深海に下ろして船で引いたところ、1000個を超える黒玉が採取されました。この黒玉は岩石の欠片の周囲をマンガンがコーティングした「マンガン団塊」と呼ばれるものです。現在、マンガン団塊を輪切りにして溶岩を取り出す作業に追われています。溶岩を調べてマグマのできた深さや温度を調べたいと思っています。
(地学研究部:佐野貴司)