南方熊楠は、森羅万象を探求した「研究者」とされてきましたが、近年の研究では、むしろ広く資料を収集し、蓄積して提供しようとした「情報提供者」として評価されるようになってきました。本展覧会では、熊楠の活動のキーアイテムである日記・書簡・抜書(さまざまな文献からの筆写ノート)・菌類図譜を展示。“熊楠の頭の中をのぞく旅”に誘います。

展示概要

企画展
名称
南方熊楠生誕150周年記念企画展
南方熊楠-100年早かった智の人-
開催期間 2017年12月19日(火)~2018年3月4日(日)
開催場所 開催場所 国立科学博物館(東京・上野公園)
日本館1階 企画展示室
開館時間 午前9時~午後5時(金曜日、土曜日は午後8時まで)
※入館は各閉館時刻の30分前まで
休館日 毎週月曜日、
12月28日(木)~1月1日(月)、1月9日(火)
ただし、1月8日(月)、2月12日(月)は開館
入館料 一般・大学生:620円
高校生以下および65歳以上:無料
主催 国立科学博物館、田辺市、
南方熊楠翁生誕150周年記念事業実行委員会
後援 和歌山県、朝日新聞社
特別協力 南方熊楠顕彰会、公益財団法人南方熊楠記念館、
京都工芸繊維大学

アクセス

独立行政法人国立科学博物館
所在地 東京都台東区上野公園 7-20
お問合せ 03-5777-8600(ハローダイヤル)
国立科学博物館アクセスマップ

講演会

講演会は事前申込制です。
「展示企画者が語る南方熊楠」
日程 2017年12月22日(金)18:00~19:00
場所 日本館2階 講堂
内容 展示企画者が展示会場で語りきれなかった南方熊楠について語ります。
講師

京都工芸繊維大学環境科学センター 准教授 岩崎 仁

南方熊楠顕彰会 学術部長 田村 義也

四国大学 非常勤講師 平川 恵実子

国立科学博物館 名誉研究員 萩原 博光

国立科学博物館植物研究部菌類・藻類研究グループ長 細矢 剛

関西大学人間健康学部 准教授 安田 忠典

申込方法 事前申込制(WEB申込
申込期間 11月22日(水)~12月15日(金)
対象 高校生以上

ギャラリートーク

(1)「南方熊楠はわれらの同時代人」
日程 2018年1月26日(金)18:00~19:00
場所 日本館1階 企画展示室会場
内容 21世紀の今日になってやっと理解できるようになった「南方熊楠のやりたかったこと」を、一次資料から探ります。
講師 南方熊楠顕彰会学術部長 田村 義也
(2)「南方熊楠の生涯と図譜の謎」
日程 2018年2月23日(金)18:00~19:00
場所 日本館1階企画展示室会場
内容 南方熊楠の生涯を振り返り熊楠が作成した大量の菌類図譜とその謎について探ります。
講師 植物研究部菌類・藻類研究グループ長 細矢 剛

展示紹介

1 熊楠の智の生涯

幼いころから天才的な記憶力を発揮し、博物学や語学に優れていたという南方熊楠。資料を通じて熊楠の生涯を概観します。

2 一切智を求めて

帰国後の熊楠は、和歌山県の那智や田辺で”隠花植物”(コケやシダ、菌類など花の咲かない植物を総じて指して用いられた昔の言葉)や、民俗の研究にのめりこみました。熊楠使用のフィールドワークの道具を展示し、活動の一端を紹介します。

3 智の広がり

熊楠が収集した、多様性に満ちた”隠花植物”。それはいったいどんな生物なのでしょう。科博の研究者がいまでも研究しているこれらの生物(菌類・地衣類・大型藻類・微細藻類)を、科学的視点で、熊楠標本や現在の標本資料と対比しながら紹介します。

4 智の集積-菌類図譜-

熊楠は、多数の菌類を集め、描写・記載し、数千枚にも及ぶ「菌類図譜」を作成しました。最近新しく発見された「菌類図譜・第二集」を初公開。従来知られていた図譜(第一集)も、合わせてバーチャル展示。

5 智の展開-神社合祀と南方二書-

膨大な知識とフィールドにおける経験は、やがて、神社合祀反対運動を通じた自然保護運動をうったえる「南方二書」として結実しました。二書に登場する植物の標本(現在の植物)を展示し、熊楠の膨大な知識・経験が自然保護の実践に結びついたことを紹介します。

6 智の構造を探る

熊楠の活動は、自然史にとどまらず、人文系の分野にまで及びました。代表作である「十二支考・虎」も、膨大な情報収集の上に編み出されたものです。「虎」には、熊楠が「腹稿」と呼んだメモ書きが発見されており、熊楠の頭の中にある情報をまとめていく過程を示したものとして、現在でも研究されています。「虎」の腹稿研究の紹介を通じて、熊楠の思考に迫ります。

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