2013-07-18

最古の霊長類の全身骨格化石が発見された!− 中国で発見されたメガネザルの仲間の化石


関連の常設展示を見てみよう!

 当館人類研究部の河野研究主幹は、ちょうど6月の論文発表時に、北京のIVPPに出張中でした。たまたまですが論文が公表された当日の晩に倪博士らと食事を共にすることになり、10年越しの研究の苦労話なども聞くことができました。その2カ月前にIVPPを訪問した際には、倪博士がアーキケブスの復元画を自ら描いているところを目撃しました。そのときは何の復元画かは知りませんでしたが、倪博士が「研究者でありながらアーティストでもあるのは難しい」などと話していたことを記憶しています。偶然とは言え新発見の現場の興奮に居合わせるのはなんともうれしいことでした。

 このように霊長類についての大きな発見が報告され、人類学に興味を持った方も多いのではないでしょうか。国立科学博物館の地球館地下2階には、人類の進化についての常設展示があります。9.人類の進化のコーナーです。骨格の展示や、復元画などで解説がされています。じっくりご覧いただき、興味関心を是非深めてみましょう。



監修・執筆協力

国立科学博物館 人類研究部 人類史研究グループ 研究主幹 河野礼子
京都大学霊長類研究所 教授 高井正成