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1819年、大阪で見られていた万華鏡は「更紗眼鏡」と呼ばれている。覗くと左右対称の更紗文様が見えるからだ。残念ながら現物は残っていない。江戸末期、たくさんの色をみることから「百色眼鏡」と呼ばれていた。20世紀の初め(明治30年代)中国からおもちゃが多数輸入されていたころ、中国で「万華筒〔ワンホァトゥ〕」と呼ばれていた万華鏡も入ってきた。
語源的には日本も中国も一緒だが、たくさんを意味する漢字が日本では百、中国では百倍の万なのが面白い。ちなみにカレイドスコープもギリシャ語のカロス、エイドス、スコープがつながってできた言葉、それぞれ美しい、形、見るの意味で、語源は世界一緒!
百色眼鏡の鏡の字が、万華筒の筒の字と入れ替わって「万華鏡〔ばんかきょう〕」、「万華鏡〔まんげきょう〕」となり、学校教材、駄菓子屋さんの定番おもちゃとして現在に至る。残念なことに大正、昭和初期の万華鏡はほとんど残っていない。この時期、日本は戦争の世紀であった。
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昭和10年〜20年代といわれるが確かな年代は確定できない。特徴として、円錐形をしている。
日本万華鏡博物館所蔵
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昭和20年代、日本がまだ「オキュパイド・ジャパン」といわれていたころのもので、ロサンゼルスでデットストック状態で見つかったため、外側の印刷は非常に美しい。しかし50年の歳月はミラーを劣化させ、その流れた時を見せてくれる。
日本万華鏡博物館所蔵
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昭和20年〜30年代、バンビなどディズニー・キャラクターで三角形の万華鏡が作られた。
日本万華鏡博物館所蔵
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