HOME > 光とアート

絵画における光の効果
前へ
 2/2
次へ
----------------------------------------

絵画における光

写真を拡大する

シモーネ・マルティーニ
『受胎告知』の中の『聖ガブリエル』(1333年)模写
木島 隆康 1989(平成元)年

 黄金背景テンペラ画は、中世から初期ルネサンス時代にかけて主にイタリアで栄えた絵画手法。金色を背景に聖像を配し、金地に刻んだ装飾模様は光の装飾効果としてより一層宗教心を高める役割をする。



(1) 板の木地: 当時は主にポプラ材を用いた(見本はオーク材)。
(2) 膠水を塗る。
(3) 麻布を貼る。
(4) 石膏を塗る。
(5) 平らに削り、装飾のレリーフを作る。
(6) 金箔を貼る前にとのこを塗る。
(7) とのこを磨く。
(8) 水を塗った上に金箔を置く。
(9) 金箔を磨いて艶を出す。
(10) 装飾に必要な箇所に刻印を打ち、金襴の効果を出す。刻印の点は光のつぶとなり、刻印の線はまばゆき光の線となる。彩色箇所は基本的に金箔を剥がすが、金箔の上に描く場合もある。
(11) 完成: テンペラ画の絵具は卵黄と顔料を混ぜ合わせて作ったテンペラ絵具で描く。

ページの先頭へ
----------------------------------------

前へ
 2/2
次へ

Copyright(C)2003
National Science Museum, Tokyo
All Rights Reserved.