最後に、化石と芸術の境界にある2つの作品を展示品に加えました。この岩壁画と岩壁彫刻には、かつてこの地に拡がっていたサバンナに生息していたアフリカゾウやシカなどの動物たちが描かれています。つまり、地質学的にはほとんど現代ですが、その後の砂漠化で姿を消してしまった動物たちを記録しており、ある意味では化石とみることができます。一方、当時の人たちが、おそらく狩猟法の伝達のために描いたこれらの“作品”は、現代の人々の目には古代の芸術と映るのではないでしょうか。