

(Scratch Mat of Mat Scratches)
先カンブリア時代末(約5億7000万年前)
オーストラリア南部産
24cm x 20cm
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この標本にはディッキンソニアがありますが、重要なのは左上に見られるかき傷跡です。すなわちそれは、間違いなくその当時の海底を動き回っていた生物の記録だからです。このかき傷のような生痕は、ナメクジのような体をした大きな軟体動物が、歯舌という摂餌器官で海底面のバイオマットを削りながら食べ歩いた跡であると考えられます。また右側に残されている卵型の跡は、このかき傷をつくった軟体動物の体の痕跡と考えられます。
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