国立科学博物館 大学パートナーシップ

国立科学博物館 大学パートナーシップ

大学生のための自然史講座
令和7年度は、全9回にて開講いたします。
※全9回をオンライン配信にて実施します。国立科学博物館に来館して行う集合型講義ではありません。
※スケジュール・内容は変更となる場合があります。
大学生のための自然史講座 博物館と自然史と生物多様性

- クリックでページ内の該当箇所に
スクロールします -

国立科学博物館における研究の成果に加え、近年の生物多様性研究の知見を交えた、日本列島の自然、自然史について様々な角度から体系的に理解できる講座です。

01. 開催概要
※この講座は、全9回の連続講座です。1回単位での受講はできません。
対象 主に大学生・大学院生・専門学校生(一般の方も受講いただけます)
実施方法 オンライン(ライブ型)講義(Zoomを使用予定)
及び後日オンデマンド配信(質疑応答は行えません)
配信期間:各講義1ヶ月程度(予定)
※国立科学博物館に来館して行う集合型講義ではありません。
開講期間 令和7年8月29日 金曜日(第1回)
以降12月まで第1・3金曜日 18:00~19:30 全9回
募集人数 100名程度
受講料 18,900円(国立科学博物館大学パートナーシップ入会校の学生は9,500円)
「国立科学博物館大学パートナーシップ」入会校一覧
令和7年度「大学生のための自然史講座」チラシ(PDF:610KB)
02. 令和7年度カリキュラム 
第1回8月29日(金)
標本資料センター コレクションディレクター 細矢 剛
【自然史とは何か?】標本から自然を知る~菌類研究者の視点から~
博物館は自然史研究の拠点として標本・資料を集めています。自然史は、自然現象を記載・記録し、自然科学の基盤をつくります。標本は記載した事実を証明する物的証拠なのです。標本の再検討や、集積された標本データの解析によって新しい事実が分かります。本講義では、菌類研究者としての経験をもとに、標本と博物館が自然史に果たす役割を考えます。
第2回9月5日(金)
理学研究部 地学研究グループ 研究主幹 堤 之恭
【日本列島の生い立ちⅠ】日本列島はどのようにしてできたのか?
日本列島の骨組はプレートの沈み込みにより大陸縁に形成された「付加体」でできており、日本海ができたことで大陸から引き離されて「列島」となりました。その過程についてはこれまで様々な説が提案されてきました。本講義では付加体の話を中心に、日本列島がどのようにして形成されてきたのかを、新知見を交えて解説します。
第3回9月19日(金)
生命史研究部長 甲能 直樹
【日本列島の生い立ちⅡ】脊椎動物進化の5億年史
私達哺乳類の究極の祖先である脊椎動物は、古生代カンブリア紀前期(約5億年前)に誕生し、中生代白亜紀前期(約1億千万年前)になって真の哺乳類が現れます。本講義では、まだ日本列島が誕生していない中生代の「日本」にもこうした脊椎動物が多数生息していたことを、日本列島の構造発達史と環境変動史に照らしながら紹介します。
第4回10月3日(金)
動物研究部 脊椎動物研究グループ グループ長 篠原 現人
【日本の動物の多様性Ⅰ】日本列島の魚類の素顔
国立科学博物館には国内最大の魚類標本コレクションがあります。本講義では、その大部分を占める魚類液浸標本とは何か、なぜ継続的に魚類を採集するのか、どう研究に役立てるのかなどの基本から、当館の魚類標本コレクションの特徴を説明します。また、日本列島に生息する個性豊かな魚類の形態や生態を紹介します。
第5回10月17日(金)
植物研究部 多様性解析・保全グループ 研究主幹 奥山 雄大
【日本の植物の多様性Ⅰ】つながりが育む生物多様性
陸上生態系の顕著な多様性は、陸上植物をめぐる4つの共生系によって支えられています。4つの共生系とは、送粉共生系、種子散布共生系、防衛共生系、そして菌根共生系です。本講義では、これらの4つの共生系の具体例と特性を、特にその中心となる植物の側から概観し、これらがどのように陸上の生物多様性を生み、また支えているかを紹介します。
第6回11月7日(金)
生命史研究部 人類史研究グループ 研究主幹 神澤 秀明
【日本人の形成】日本列島にやってきた人々
私達が住む日本列島には、いつ、どこから、どのようにして人々がきたのでしょうか。また、どのような変化を経て、現代の日本人になったのでしょう。本講義では、遺跡から出土する人骨の形態や考古遺物の証拠に加え、近年盛んに行われているDNA研究から復元される、日本人の起源と成立について概説します。
第7回11月21日(金)
理学研究部 理化学グループ グループ長 室谷 智子
【日本周辺の自然現象】日本で自然災害と向き合う
日本列島は地震・火山噴火・津波・台風・豪雨など、多くの自然現象による災害に見舞われる災害列島です。一方で、私達は地震や火山、豪雨からの恩恵も受けています。本講義では、なぜ日本周辺では地震・火山・津波が多いのか、これまで日本がどのような災害を経験してきたのかに加え、様々な自然現象の観測やそこから分かることについて紹介します。
第8回12月5日(金)
動物研究部 陸生無脊椎動物研究グループ 研究主幹 井手 竜也
【日本の動物の多様性Ⅱ】昆虫の多様性と人とのかかわり
昆虫は地球上で最も多くの種が知られる生物であり、あらゆる環境に進出し、その環境ごとに様々な特徴をもった種が暮らしています。人にとって最も身近な野生動物のひとつでもあり、その多様性は良くも悪くも人の暮らしと繋がっています。本講義では、日本で見られる昆虫の多様性と人とのかかわりについて紹介します。
第9回12月19日(金)
植物研究部 陸上植物研究グループ 研究主幹 海老原 淳
【日本の植物の多様性Ⅱ/まとめ】もっと活かそう自然史コレクション!
現生生物の標本は、形態的特徴を保存することを主目的としてかつては作製されていましたが、現在ではそれ以外にも新たな活用価値が多く見出されています。それに伴って、専門の研究者だけが利用する資料から、万人に対して開かれたコレクションに変化しつあります。本講義では、特に植物を例に、コレクションと社会のつながりを考えます。

所属等は令和7年6月現在のものです

03. 受講までの流れ
1. 応募に係る注意事項

本講座を受講するに当たって、注意事項がございます。
下記の注意事項をお読みいただき、あらかじめご承諾いただいた上で本講座にお申込みください。

応募に係る注意事項(PDF:280KB)

2. お申込み

下記の受講申込み専用ページからお申込み下さい。(外部サイト)

受講申込み専用ページ

*いただいた個人情報は、本講座に付随する目的にのみ使用いたします。

申込み締め切り:令和7年8月4日(月)12時
3. 受講者の決定

受講申込者には、8月8日(金)頃、受講の可否をメールでお知らせします。
申込者多数の場合には、「国立科学博物館大学パートナーシップ」入会校の学生を優先させていただきます。あらかじめご了承下さい。

4. 受講料のお支払い

受講料のお支払いなど詳細は、受講決定通知とともにご案内いたします。

04. お問合せ先
国立科学博物館 学習支援部 学習課「国立科学博物館 大学パートナーシップ」担当
TEL:03-5814-9195
E-mail:upartner@kahaku.go.jp