第1007号(2026.6.25)

ヘッター
 6月14日(日)をもちまして、特別展「超危険生物展 科学で挑む生き物の本気」と、企画展 生誕100年記念「かこさとしの科学絵本」が好評のうちに閉幕いたしました。ご来場いただいた皆様、誠にありがとうございます。

 7月11日(土)より特別展「いきもの超ワールド展 国立科学博物館×ダーウィンが来た!」が、7月31日(金)より企画展 国立科学博物館×総合地球環境学研究所 共同企画展「どうする、ニンゲン -研究の現場から地球の未来を問う」が開幕いたします。

 どうぞお楽しみに!
◆ エッセイ ◆
東京文化会館休館を報じた新聞記事
産業技術史資料情報センター 久保田 稔男
 エッセイ執筆にあたっていいネタはないかと記憶の底を探ったところ、上野公園にある東京文化会館休館を報じた新聞記事のことを思い出しました。早速どの紙面であったかと購読している2紙の過去記事を検索すると、A紙では設計者である前川國男についても簡単に触れ同館の文化的価値を掘り下げた記事であるのに対して、B紙では同時期にオペラ・バレエのできる同規模の劇場が休館ラッシュを向かえ、関係者が代替施設探しに困っているという課題を報じた記事となっていました。
 同じ出来事を報じるにしてもこうも多様な視点があるのかと驚いた次第。
 
 東京文化会館の工事休館はオペラやバレエの関係者やファンにとっては心配な状況ですが、同館の建物にとってみれば今後も末長い活用が期待されているということでもあるわけで、是非とも前向きに受け止めていただきたいところです。

 建築の耐用年数が30年とも50年ともいわれる現代、東京文化会館は開館65年を迎えます。建造物が歴史的に評価されるのは、築50年を経てからです。同館が文化財指定される日もそう遠くはないかもしれません。
◆ 常設展示紹介 ◆
薄葉紙(うすようし)が運ぶもの
常設展示担当 久保 匡
 「薄葉紙」なるものをご存知でしょうか。展示資料を輸送する際の梱包材で、その名の通りとても薄く、資料を傷めないよう中性で吸湿性の高い紙です。

 この薄葉紙はさまざまな加工方法があります。紙のまま資料を包む。くしゃくしゃに丸めて柔らかくして隙間を埋める。細くちぎり「こより」にして縛る。綿を包んで緩衝材にもします(通称「綿布団」)。

 博物館で展示する資料は、同じものは二つとなく、定型的な梱包では輸送の際に破損する危険性があります。そのため、輸送業者さんは資料それぞれの形や素材に合わせて、薄葉紙を加工して梱包をしていきます。幸運にも展覧会の担当者はその手技をまじまじと観察する機会に恵まれます。先日は和時計の梱包に立ち会いました。和時計の針先が破損しないよう、薄葉紙をちぎり隙間を埋め、「こより」を作り針先と本体を優しく結ぶ。そして綿布団で全体を包み固定する。その技術に感嘆するとともに、優しく大切に包まれていく資料を見ると嬉しさが込み上げてきます。

 梱包箱がトラックに詰め込まれ、空っぽになった展示室を見渡すと、しみじみと展覧会の終わりを実感します。次の展覧会の開幕が迫っています。焦燥感に襲われる直前、薄葉紙が運んでくれる大切な資料のことを想いながら、終わってしまった展覧会を振り返るひとときが、私はとても好きです。

 来館者の目にふれることがない、とても薄くて軽い、それでいて縁の下の力持ち。科博の展示事業はそんな薄葉紙によっても支えられていることを紹介させていただきました。
常設展示紹介_久保さん
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特別展「いきもの超ワールド展 国立科学博物館×ダーウィンが来た!」<予告>
 地球誕生から現代に至るまで、地球環境は目まぐるしく変化しています。この多様で変化に富んだ環境に適応したいきものが次世代を育み、長い生命進化の歴史を築いてきました。

 本展では、そうしたいきものの適応進化や生存戦略、それに伴い獲得された形質や機能を幅広く紹介します。そして、NHKの自然番組『ダーウィンが来た!』との共同企画により、国立科学博物館が所蔵する標本・資料、研究結果、さらにはNHKが撮影してきた多くの映像を駆使し、いきものたちの環境適応や生存戦略などを項目ごとに展開いたします。

 多様な環境に適応し、その過程で身につけた「驚きの能力や戦略」にスポットをあてる「いきもの超ワールド展」。
ぜひご期待ください!

[開催期間]2026年7月11日(土)~10月12日(月・祝)
※一部日程について、公式サイトより日時指定予約をお勧めします。
※会期等は変更になる場合がございます。
※開館時間、休館日、入場料、入場方法等の詳細は、公式サイトをご覧ください。
https://ikimonoworld.jp/(リンクを新しいタブで開きます)
いきもの超ワールド展 300KB
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企画展 国立科学博物館×総合地球環境学研究所 共同企画展「どうする、ニンゲン -研究の現場から地球の未来を問う」<予告>
 地球環境をめぐる問題は、 自然だけでなく、 人間の社会や文化とも深く関わっています。
 総合地球環境学研究所では、 地球環境問題を人と自然の関係はどうあるべきか、 という「人の生き方」の問題と捉え、 解決の糸口を探ってきました。 本展では、 その研究事例や活動を紹介します。 人と地球の関係についてあらためて考えてみませんか。

[開催期間]2026年7月31日(金)~9月23日(水・祝)
https://www.kahaku.go.jp/tenji-event/nid00003904.html
どうするニンゲン
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第42回植物画コンクール入選作品展<予告>
 植物画を描くことを通じて、植物のすがたを正しく観察し、植物をより深く理解することを目的として、植物画コンクールを開催しています。
 本企画展では、入選作品を部門別に展示します。

[開催期間]令和8年6月30日(火)~7月20日(月・祝)
第42回植物画コンクール_page-0001
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協力団体展示「つくば夏の洋蘭展」
[開催期間]令和8年6月21日(日)~6月28日(日)
  • mlmgImg_INS-exhi
企画展「シジュウカラの社会」
[開催期間]令和8年4月25日(土)~7月5日(日)
https://ins.kahaku.go.jp/event/albums/abm.php?d=5061&f=abm00020225.pdf&n=web_shijuksra_meguro.pdf

科博の「これから」を応援して下さい ~寄付・募金のお願い~

国立科学博物館では、研究活動への寄付や賛助会、インターネット上から募金できる「Web募金箱」など、多様な形でご支援を受け入れております。
皆様からのご支援を活用し、調査・研究、標本・資料の収集・保管、展示・学習支援など、様々な博物館事業を推進しています。
是非とも、科博の「これから」を応援して下さい。

「寄付つき入館(園)券」販売中

2025年10月1日より、上野本館・筑波実験植物園・附属自然教育園にて、寄付つき入館(園)券を販売しています。
ご来館、ご来園の際は、ぜひお買い求めください。

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科博に関する思い出、展示の感想など皆様からのメールをお待ちしております。(ご感想などについては、このメールマガジンにて紹介させていただくことがあります。)
宛先: magazine@kahaku.go.jp(リンクを新しいタブで開きます)


  • 編集:国立科学博物館 学習支援部 広報・連携課

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