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翡翠展−東洋の至宝−
展示案内

第3部 中国(清)の翡翠玉器
 「玉」(ぎょく)を愛した中国では、清の時代までは軟玉が使われていました。清の乾隆帝の玉器に対する愛好と収集により、彫刻技術の最盛期を迎えた時代に、ミャンマーの翡翠(硬玉)が採掘され、翡翠の装飾品の最高傑作が生まれます。
本展では、北京の故宮博物院が所蔵する清代の翡翠の彫刻、装飾品など、「一級文物」を含む選りすぐりの44点を特別展示します。日本初公開です。

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「翠三桃洗」
  故宮博物院・所蔵、一級文物=中国・清代

 精巧な流れるような造形で、翡翠工芸品の中でも特に美しい名品です。「洗」は中に水をためることができ、文房具や装飾品として用いられます。全体が、長寿を意味する桃の形に彫られており、外部には枝や葉、桃の花が刻まれています。木の幹が外周を力強く取り巻くとともに、桃の花が幾重にも重なり、生き生きとした情趣あふれる作品となっています。

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「乾隆款龍紋翠杯盤」
  故宮博物院・所蔵、一級文物=中国・清代

 深緑の上品な色合いの翡翠で、彫刻がきわめて精巧です。「杯」は、龍をかたどった2つの「耳」が付いているほか、本体の両面には天を飛ぶ龍の紋様があり、皇帝を示しています。「盤」の内側中央部には蓮華型の台座があり、台座の表面には宝珠に戯れる2匹の龍が彫刻され、「盤」の中を勢いよく泳ぎ回るかのようです。「盤」の底部などに「乾隆年製」の銘が刻まれています。

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第1部:翡翠の科学 | 第2部:翡翠の文化史 | 第3部:中国(清)の翡翠玉器 | 第4部:翡翠の魅力


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