2012-07-10

国内初のナキウサギ類の新種化石発見!


国内初のナキウサギ類の新種化石発見!

 岐阜県瑞浪市松ヶ瀬町地内の土岐川河岸にある野外学習地から「化石」が2008年に発見されました。発見された化石は、哺乳動物の下顎(したあご)でした。今からおよそ1750万年前(新生代第三紀中新世前期)の地層から化石が発見されました。発見者は、岐阜県瑞浪市化石博物館ボランティアスタッフの楓達也さんです。

 発見された化石の骨や歯の形からナキウサギの仲間であることが分かり、国立科学博物館地学研究部生命進化史研究グループ長の冨田先生のもとで研究されました。

 その結果、これまでに知られていたナキウサギの仲間のなかで、絶滅したアロプトックス属というグループに含まれることが分かりました。しかし、これまで知られているどの種類とも特徴が異なるため新亜属かつ新種と判断され、Alloptox (Mizuhoptox) japonicus(アロプトックス・ミズホプトックス・ジャポニクス)という新亜属新種名がつけられました。

 この化石についての報告が、学術論文として2012年4月30日発行の日本古生物学会欧文誌「Paleontological Research (パレオントロジカル・リサーチ)」に掲載されました。表紙に写真も掲載されました(右写真)。

 今回のホットニュースでは、発見された新種の化石について、どのような状況で発見されたのか、どのような化石なのか?新種発見についてじっくりみてみたいと思います。