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開催要項

 日本列島を地勢的にみると、日本海を挟んだ広大な大陸からうすくはがれた縁の部分の様にみえます。実際、日本列島は今から2000万年ほど前のアジア大陸からの離脱に始まり、数百万年前に現在のような配置となったと考えられています。

 日本列島の自然、特に地質を考える際には、環日本海域という日本海をめぐるアジア大陸の輪の一部としてとらえるとよく理解できることがあります。このことは、我々の身の回りの生活や現在の環境問題を考える際にも同様です。例えばモンスーン気候下にある現在、とりわけ冬は強い北西の季節風にのって様々な物質が大陸側から列島へと飛来し、単に日本海側だけに留まらない影響を与え始めています。また、着陸側(列島側)が抱える問題の解決には離陸側(大陸側)の状況の理解が必要となります。

 金沢は列島側である日本海沿岸のまさに中央に位置することから、これらの諸問題の観測・分析、他機関とネットワークを結んで改善策へ取り組む際にも、基幹となる絶好の位置にあります。従来、多方面にわたって個別に環日本海に関する研究を継続してきた金沢大学では、COEプログラム研究を契機にそれらを総合的・相互補完的に再編成し、社会に積極的に還元する取り組みを始めています。

 本展示では、まず日本海が誕生する過程と、現在にいたるまでの自然環境の歴史的変化を簡潔に紹介します。さらに「森からのメッセージ」、「海からのメッセージ」、「空からのメッセージ」として、現在の日本にみられる環境問題のいくつかを紹介すると共に、その改善策を提示します。

開  催  期  間 平成16年7月30日(金)〜8月8日(日)
開  催  場  所 国立科学博物館 2階講堂
開  催  時  間 9:00〜18:00(金を除く平日)(※入館は閉館の30分前まで)
休    館    日 開催期間中なし
主          催 国立科学博物館,金沢大学
入    館     料 常設展料金のみでご観覧いただけます。
一 般・大学生:個人420円/団体210円
小・中・高校生:個人 70円/団体 40円
(団体は各20名以上)

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