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ノーベルの遺言

 1896年12月10日、アルフレッド・ノーベルはイタリアのサン・レモで亡くなりました。この命日は、今ではノーベル賞の授賞式が行われ、スウェーデンとノルウェーでは祝日となっています。
 その年の12月30日に、その後世界で最も有名な遺書となるノーベルの遺書が開封されました。そこには、国籍を問わず人類に最も貢献した人々に贈る賞の設立が書かれていました。ノーベルは国際賞にすることを強く希望していたため、スウェーデン国内には激しい論争が巻き起こりましたが、彼の年若い助手であったラグナル・スールマンの貢献や数年に亘る議論の末、1901年に第1回のノーベル賞がX線を発見したレントゲン(物理学賞)などに授与されました。

ノーベル賞の選考と受賞の仕組み

 【ノーベル賞の選考】
 物理学賞、化学賞はスウェーデン王立科学アカデミーにより、生理学・医学賞はストックホルムにあるカロリンスカ研究所により、文学賞はスウェーデン・アカデミーにより、そして平和賞は、ノルウェーの国会によって選出された5名の委員会により選考・授与されています。
 1969年に新設された経済学賞は、物理学賞、化学賞と同じ王立科学アカデミーがその任を担っています。
 【メダル】
 メダルの表は、ノーベルの横顔がデザインされ、裏は賞によって異なっています。物理学賞と化学賞は共通のデザインで、自然の女神がかぶっているベールを科学の神がそっと持ち上げて自然の女神の素顔を見ている姿がデザインされ自然の真の姿をとらえようとする科学者の姿を象徴しています。
 【賞状】
 賞状は、各受賞者の功績にちなんでデザインされ、受賞決定から授賞式までの約2ヶ月という短い期間に全て手作りで作成されます。
 【祝典】
授賞式は、ノーベルの命日である12月10日に、平和賞以外の5賞はストックホルムのコンサートホールで、平和賞はオスロ市庁舎で行われます。
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