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=特別企画展=

日本の鉱山文化

絵図が語る暮らしと技術


会 場  国立科学博物館(東京・上野公園)
会 期  平成8年2月27日(火)〜6月23日(日)
主 催  国立科学博物館
後 援  通商産業省      
      東京都教育委員会      
      全国科学博物館協議会
休館日  毎週月曜日        
      ただし、4月29日・5月6日は開館、        
      4月30日・5月7日・5月28日は閉館
開館時間 9時〜16時30分(入館は16時まで)
入館料  一般・大学生 790円(530円)      
       小・中・高生 250円(130円)       
      ( )内は20名以上の団体料金
お問合わせ NTTハローダイヤル 03−3272−860

日本は13世紀末には、金をはじめとして銀、銅が多く産出され、世界的に注目されるほどの鉱山国でした。16世紀から17世紀にかけては金や銀を中心として鉱山開発が進み、その後江戸時代には採鉱、精練法などの鉱山技術が大きく発達し、得られた金、銀、銅などは主要な日本の貿易品として海外にも多く輸出され、鎖国をしていた日本が世界に与えた影響は意外と大きかったのです。
 金や銀、銅だけではありません。他の鉱業でも、日本で特異に発達した「たたら吹製鉄法」は、砂鉄を原料として大量に鉄を作る世界に類を見ない方法です。石炭は、蒸気機関などの燃料として明治以後に本格的に採鉱されましたが、江戸時代すでに採鉱が始まっています。
 このように江戸時代から明治そして現代まで、鉱山の歴史は日本の近代化の歴史であり、また私たちにとってもつい最近までそれは極めて身近なものでした。しかし、現在、わが国は一部を除いて鉱山資源のほとんどを輸入に頼っており、この10年ほどを見ても、主要な鉱山だけでも30カ所以上が閉山し、かつて人々の生活に密着していた鉱山の歴史は、急速にその記憶から消えつつあります。
 本企画展では、こうした鉱業の果たしてきた役割や、今後も変わることのない資源の重要性を再認識していただくため、江戸時代の鉱山を中心に、全国より集められた200点近くの絵図等の歴史資料と、鉱物、鉱石などの自然科学の両面から展示を行います。当時の鉱山模型や鉱山絵図、図巻などの展示と、それらを参考にして鉱山の採掘の状況が高さ6mもの鉱床模型で再現され、実際に使用された道具の一部や、当館が所蔵する各鉱山の鉱物、鉱石も同時に展示されます。

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