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1816年、物理学者デビット・ブリュースターは、偏光や、灯台の灯がどこまで届くかなど、光の研究中に偶然、万華鏡を発明したといわれている。1781年スコットランド・エジンバラ郊外で生まれたブリュースターは、12歳の時にエジンバラ大学に入学し、35歳で万華鏡を発明している。あっという間に万華鏡はヨーロッパ中に広まり、オランダを出航した船が、遙かアジアの長崎・出島に着き、出島に来ていた大阪の商人が万華鏡を持って帰り、なんと万華鏡誕生の3年後には大阪で万華鏡を見ているという記述も残っている。
20世紀初頭、万華鏡はイギリスで学校教材や、科学的おもちゃとして広まっていく。美しい映像を見るというより、不思議な幾何学文様を楽しんでいた時代である。そして1980年代、万華鏡はアメリカでおもちゃからアートとして変身する。その立役者はコージー・ベーカーおばあちゃん。ガラス作家達に万華鏡作りを呼びかけ、不思議で綺麗な美しさが無限に広がっていく万華鏡によるカレイドスコープ・ルネッサンスを起こすのである。
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1830〜40年代のドラゴンフライ
トンボの目のことで複眼をイメージする視覚玩具。万華鏡誕生以前からあるもので、日本では、たこたこ眼鏡、将門眼鏡といわれる。
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1860年代に作られた万華鏡
イギリスで作られた、フランスのもの、ドイツ製と諸説あるが、2ミラーで当時の色ガラスをオブジェクトにしている。
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