能は600年もの伝統があり、日本を代表する芸能のひとつである。能を演じる際の能装束は、形態や染織技法の違いにより、およそ20種が数えられ、役柄によって用いる装束の種類が定められている。この中には金糸を用い、その輝きによって独特の雰囲気が醸し出され、役柄と深く結びついているものがある。
強い性格の役に用いる袷法被、袷狩衣は紺、紫、萌黄などの繻子地に金箔糸で文様を織り出し、濃い地色と金糸との対比が力強い印象を与える。またこれとは別に絽や紗などの透けた薄地に金箔糸を織り込んだ長絹、舞衣、単法被、単狩衣などは落ち着いた華やかさを表出し、これらの装束は優美な役に用いられる。
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袷狩衣
金襴 江戸時代 日本
文化学園服飾博物館所蔵
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袷狩衣
金襴 江戸時代 日本
文化学園服飾博物館所蔵 |
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