儀式におけるファッションには、儀式の格式を重んじ、身分階級など着用者の立場に応じた厳粛さや華麗さが求められる。金銀糸やモール糸を多用した肉厚の刺繍は、着用者の威厳を高める。男性の宮廷服のように艶を押さえた黒いラシャ地に施されたそれはコントラストによって一層輝き、華やかさを増し、司祭がミサで着用する祭服においては、ほの暗い教会の中でろうそくの灯や窓からの一条の光に照らされて柔らかく深い輝きをたたえ、厳粛な雰囲気をもたらす効果がある。
日本やヨーロッパでは花嫁の純粋無垢な美しさを象徴する、白絹の婚礼衣装が用いられる。白い深みのある絹の光沢は花嫁の清廉さを際立たせている。
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ウェディング・ドレス
ファイユ・サテン 1875年頃 イギリス
文化学園服飾博物館所蔵
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祭服:ダルマティカ
麻地 金糸・銀糸・絹糸・スパンコール 17世紀 フランス
文化学園服飾博物館所蔵 |
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