淡水浮遊性藍藻データベース

Freshwater Planktonic Blue-Green Algae Database

Umezakia ovalisporum (Forti) McGregor, Sendall, Niiyama, Tuji & Willis 2023

基 名 Aphanizomenon ovalisporum Forti 1911
異 名 Umezakia natans M.Watan. 1987;Chrysosporum ovalisporum (Forti) Zapomĕlová et al. 2012
産 地 福井県三方湖、菅湖、沖縄県波照間島のため池
目 名 ネンジュモ目
解 説 藻体は単独で浮遊し、通常は単列の糸状体だが、培養下で真分枝を生じることがある。真分枝はT字型、V字型またはX字型。トリコームはまっすぐまたは少し曲がり、先端に向かって細くなる、 隔壁部でくびれる、鞘はないが、厚い粘質をもつ、長さ50-3000µm。細胞は円筒形ないし樽形、幅3.0-7.0(-9.0)µm、長さ約4-10µm、長さと幅の比(0.5-)1-2(-3)、ガス胞をもつ。先端細胞は細く長くなり、幅2.5-4µm。 異質細胞は介生し、球形ないし長球形、幅5.0-8.5µm、長さ5.5-9.0µm。アキネートは異質細胞から離れて、1個または数個連続してできる、楕円形、表面の滑らかな厚い壁をもつ、直径7.0-11.0(-15.0)µm、長さ8.0-18.7(-27.0)µm。
 本種は1984年9月、福井県三方湖のプランクトン試料からはじめて分離・培養された。属名は海産藍藻類の研究者、故梅崎勇博士に因んでつけられた(Watanabe 1987)。
 Niiyama et al. (2011)は、Umezakia natans およびAnabaena bergiiAphanizomenon ovalisporumhaの形態比較および遺伝子解析の結果から、これらは全てUmezakia属ではないかと疑問を呈した。その後、Zapomĕlová et al.(2012)は、Chrysosporum bergii (基名:Anabaena bergii Ostenfeld 1908) をタイプ種としてChrysosporum属を新設し、C. ovalisporum (基名:Aphanizomenon ovalisporum Forti 1911) もこれに含めた。しかし最近、McGregor et al. (2023)はUmezakia natansChrysosporum ovalisporumの異名であることを明らかにし、Umezakia属を再記載した。現在、Umezakia属には本種Umezakia ovalisporumだけが報告されている。これまでのところ、日本ではChrysosporum属の報告はない。
 本種の一部の培養株は肝臓毒性を示すシリンドロスパーモプシンを産生する(Harada et al. 1994)。
 辻・新山(2012)およびKomárek(2013)は、Yoneda (1953)が三方湖から新品種として報告したRaphidiopsis mediterranea f. majorを本種の異名とすべきではないかと記している。
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