科博6年生のまとめ~いままでの5年とこれから~

細矢 剛(ほそや つよし)
植物研究部長
菌類・藻類研究グループ
私は2004年の4月から科博に勤めていますから、今年が6年目となります。6年といえば、小学校なら卒業です。中学・高校なら2度卒業できます。博士課程ならば、修了してポスドクに突入する年です。節目と考え、いままでしてきたこと、これからしたいことをまとめてみました。
研究

【この5年間で発表した新産種】
Pachylella globispora (新種)
Claussenomyces atrovirens
Parachnopeziza miniopsis
Tapesia rosae
Phialina lachnobrachya
Dactylospora stygia var. stygia
その他、チャワンタケの一群であるヒアロスキファ科の系統解析と、ブナノミシロヒナノチャワンタケの生物地理的解析を行ないました(論文作成中!)。
これから・・・
まだまだ報告していない新産種がたくさん!どんどん報告して日本の菌相解明に貢献します。
教育・普及
ディスカバリートーク、例年実施する自然史セミナー、自然観察会のほか、サイエンス・キャンプ(2004夏)、サイエンス・コミュニケーション2(2006冬)などで講師をつとめました。また、館内の企画や館外の講演などで、基礎から応用まで幅広く菌類の重要性をアピールしました。

これから・・・
菌類に興味シンシンの人を増やしたい。菌類のふしぎをさらに分かりやすく、面白く伝えます。
展示
1)新館II期(現在の地球館)常設展示
前任者のプランを手伝って完成させました。
系統広場(1F)・生き抜く工夫(1F)

2)日本館常設展示
はじめての本格展示
コウジカビ(2F)・日本列島の菌類(3F)
3)ニュース展示「カエルツボカビ」
2ヶ月くらいの展示でしたが、いろいろ工夫しました。
4)企画展「標本の世界」
「標本だけじゃ物足りない」コーナーを担当。 DNA関係の仕事を展示しました。
5)特別展「菌類のふしぎ」
5年間の集大成! 構想5年、準備3年の展示でした。

これから・・・
菌類の展示なんて、そう簡単じゃないです。でも、機会があれば、面白い展示を企画します。