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熱帯アメリカに自生するランで、花弁の1枚がバケツの形になっているため、バケツランと呼ばれます。学名をコリアンテス属(Coryanthes)といいます。ラン科の中でもとりわけ変わった形をしているので有名な植物です。ダーウィンを始め、多くの研究者がこの花の受粉の仕組みを研究してきたことでも知られています。
 栽培が難しくめったに開花することがないこと、花の寿命が短いため展示できる機会がないことから、日本では花を見るチャンスがありませんでした。予定では3月28日頃開花し、3月いっぱいみられます。前回お見逃しの方はこの機会にぜひご覧下さい。


 
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【参考・バケツランの受粉の仕組み】


バケツランの花の強い臭いに誘われてシタバチの仲間がやってきますが、花の表面が滑りやすいためバケツ状の花弁の中に滑り落ちます。バケツの中には花が分する液体が溜まっているので、シタバチの翅はぬれてしまい飛び上がることができません。そこでシタバチは止むなくトンネル状の狭い壁を這い上がります。壁の上部には雄しべと雌しべがあり、花の外に出るときにシタバチの背中に花粉が付いてしまうので、次の花を訪れたシタバチは、受粉することになるのです。