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星雲や星団の名前の頭についているMやNGCはどんな意味ですか?
「すばる」とはどのような星ですか?
球状星団と散開星団はどのように違うのですか?
オリオン座の三つ星の下にぼうっと見える光は何ですか?
暗黒星雲はどうして黒いのですか?
ドーナツ形の星雲があるって本当ですか?


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星雲・星団編
「すばる」とはどのような星ですか?
 こおるように冷たく透き通った冬の星空、そのきらびやかな星座たちの中に、小さく群れている6つほどの星の集まりがあるのを、みなさんは見つけたことがあるでしょうか?
 それが「すばる」星です。「すばる」は1個の星ではなく、星の集まりにつけられた名前です。このような星の集まりを星団といいます。「すばる」は外国語だと誤解している人が多いのですが、平安時代に清少納言の著した枕草子にもでてくる、れっきとした日本の名前で、「集まって1つになる」という意味の古い言葉からきているといわれています。欧米ではプレアデス星団という名前でよばれています。
 肉眼では6個ほどの星しか見えない「すばる」ですが、望遠鏡で見るともっとたくさんの星が集まっていることがわかります。星の総数は、どのくらい暗い星まで数えるかにもよりますが、100個とも200個ともいわれています。このような、数百個程度の星がまばらに不規則に集まっている星団を、散開星団といい、これまでに千個以上が発見されています。散開星団は、天の川のそばに多く見られるのが特徴で、銀河星団ともよばれています。おうし座のヒアデス星団や、かに座のプレセペ星団(M44)、ペルセウス座の二重星団は、有名な散開星団です。
 「すばる」を双眼鏡などで観察すると、青白い星が多いことに気がつきます。このことは「すばる」が比較的最近に生まれた星団であることを示しています。青白い星は寿命が短く、生まれてもすぐに死んでしまうからです。具体的には、星の進化の理論計算から、「すばる」が生まれたのは約6000万年前と考えられています。太陽が生まれたのが約50億年前ですから、それと比べるとだいぶ若い星団ということがよくわかりますね。
 星団の年齢は、このように、その星団を構成している星たちの色やその明るさの分布を、星の進化の理論計算と比べることによって求めることができます。ヒアデス星団は5億年前、もっとも古いと考えられているケフェウス座の散開星団NGC188は50億年前に生まれたと考えられています。
 星団の種類にはほかに球状星団がありますが、球状星団については、次の質問でお答えすることにしましょう。
宇宙の質問箱

おうし座
写真:おうし座
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すばる(プレアデス星団)
写真:すばる(プレアデス星団)
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ペルセウス座の二重星団
写真:ペルセウス座の二重星団
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