貝類は、多くの貝塚に示されるように先史時代から人類の生活を支えてきました。そして、現代においてもなおさまざまな形で人々の生活や文化を彩り続けています。それは無脊椎動物の1グループである貝類の生物学的な特性や多様性と関係しています。本展をきっかけに、奥深いシェル・ワールドに足を踏み入れてみませんか?

開催概要

企画展名称 企画展「貝類展:人はなぜ貝に魅せられるのか」
開催期間 2024(令和6)年11月26日(火)~2025(令和7)年3月2日(日)
開催場所

国立科学博物館(東京・上野公園)
日本館1階 企画展示室、中央ホール

開館時間 9時~17時
※入館は閉館時刻の30分前まで。
休館日 月曜日(月曜日が祝日の場合は火曜日)、12月28日(土)~1月1日(水・祝)

※ただし12月23日(月)、2月17日(月)は開館

入館料 一般・大学生630円(団体510円)
※常設展示入館料のみでご覧いただけます。
※団体は20名以上。
※高校生以下および65歳以上は無料。
主催 国立科学博物館
協力 赤星直忠博士文化財資料館、浦河町立郷土博物館、鹿児島県立埋蔵文化財センター、きしわだ自然資料館、東京大学総合研究博物館、鳥羽市立海の博物館、豊橋市自然史博物館、萩博物館、目黒寄生虫館、横須賀市自然・人文博物館

アクセス

所在地
東京都台東区上野公園 7-20
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お問合せ
050-5541-8600(ハローダイヤル)
国立科学博物館アクセスマップ
  • JR「上野駅」公園口から徒歩5分
  • 東京メトロ銀座線、日比谷線「上野駅」7番出口から徒歩10分
  • 京成線「京成上野駅」正面口から徒歩10分
  • ※館内に駐車場および駐輪場はございません

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展示紹介

序章貝類の世界

貝類とは、無脊椎動物の一群である軟体動物の中で、炭酸カルシウムの殻をもったものを指すことが一般的ですが、広い意味では貝殻をもたないものも含みます。地球上に繫栄する貝類は、どのように誕生し、発展してきたのか。ここではまず貝類の進化の道筋をみていくとともに、その驚くべきサイズの多様性についても紹介します。

ミジンワダチガイ
ミジンワダチガイ
Pelecyogyra fezouataensis
Pelecyogyra fezouataensis

第1章貝類の多様性の成り立ち

地球上に10万種以上存在するといわれる軟体動物は、体のおおまかなつくり(体制)だけでなく、生息環境や生態、貝殻の形態など、さまざまな面で著しく多様性に富んでいます。貝殻を失う方向に進化した貝類もあります。ここでは、まず軟体動物の全体像を示し、そしてさまざまな角度から多様性とその要因についてみていきます。

メオトヤドリニナ
メオトヤドリニナ
マボロシハマグリ
マボロシハマグリ
ハリナガリンボウ
ハリナガリンボウ

第2章人類と貝類の長い関わり ― 先史時代~現代

人類と貝類の関わりは先史時代から今日に至るまで続いています。食料が乏しい時期には、貝類は人類の生活を支える安定した食料となっていました。一方、貝殻も利器、装飾品などの素材として利用されてきました。さらには神事や遊びなどの文化にも関わるようになるなど、単なる天然物を超えた存在となっています。

貝輪 貝輪(ゴホウラ) (所蔵:鹿児島県立埋蔵文化財センター)
貝合わせ
貝合わせ(ハマグリ)

第3章人類と貝類の深い関わり ― 貝に魅せられた人たち

現代における究極の人類と貝類の関わりは、貝殻のコレクションといえるでしょう。標本化が容易で、長い年月にわたって保存が可能な貝類は、生物コレクションの代表的なものとして多くの人たちを惹きつけてきました。ある地域の種をすべて集めることを目指したり、特定の分類群に専念したり、関わり方はさまざまです。

アダンソンオキナエビス
アダンソンオキナエビス
ウミノサカエイモ
ウミノサカエイモ

第4章貝類とこれからも長く関わり続けるために

人類と貝類には長くて深い関わりがありました。そして現在、状況は大きく変わりつつあります。たくましく地球上で発展してきた貝類も、近年の環境の改変や地球規模の変動の影響を受けています。食をはじめとした人との関わりにも変化がみられます。ここでは、現在の状況を把握し、未来に思いを巡らせます。

ますほの小貝
ますほの小貝(チドリマスオ)