国立科学博物館では、日本館3階鉱物展示室において、日本で初めて発見された天然ダ
イヤモンドを含有していたマントル捕獲岩(ノジュール)試料を11月4日(日)まで一般公開いたします。
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9月10日、日本地質学会(会場:北海道大学)
において、名古屋大学と東京大学の研究チーム(代表:水上知行氏)により、日本で初めて 天然のダイヤモンドを発見したとの報告がありました。当研究チームは、愛媛県四国中央市新宮にて採集した玄武岩中のマントル捕獲岩を研究中に、輝石に含まれる二酸化炭素の流体包有物(鉱物の中に閉じこめられた高圧炭酸ガス)に伴う1um(千分の1ミリメートル)ほどの小さなダイヤモンドを発見しました。 ダイヤモンドであることの確認は、顕微ラマン分光法という分析手法によって行われました。
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国立科学博物館において今回展示されているのは、名古屋大学水上知行研究員が実際にダイヤモンドを確認した分析試料を切り出した岩石試料の一部です。この岩石試料にもダイヤモンドが含まれている可能性が大きく、展示の後も研究チームに返還され分析が続行されることになっています。また、当館所蔵の、同じ産地のマントル捕獲岩を含む玄武岩標本も並べて展示を致します。この標本にも同様にダイヤモンドが含まれている可能性があります。(今回、ダイヤモンドが確認された分析資料そのものは名古屋大学で研究中です。)