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7月25日
きれいな鳥 インドクジャク
撮影:青蝠q史
インドクジャクはきれいでカラフルな鳥の代表です。オスは求愛する時にメスの方を向いて尾羽(正確には上尾筒)を広げ、目玉模様の付いた飾り羽を振るわせます。幅3メートル近くもある剥製標本(上の写真)が、11月開幕予定の特別展「鳥展」の入り口で皆さんをお迎えします。ゲノム解析の進展で分類が大きく変化した昨今、これまでの鳥のイメージをゲノム時代にふさわしくアップデートしていただけるようにとの思いで現在準備を進めています。なぜカラフルな鳥が世界には多いのでしょう。それについても鳥展ではいくつかのヒントが得られると思います。
(動物研究部:西海 功)
7月18日
インドネシアの洞窟壁画
ブル・シポン洞窟で4万8千年前に描かれた2頭のアノア(中型のウシ科動物)。左のアノアの前には小さな人々が描かれ、狩猟の場面と考えられています。
昨年、インドネシアの洞窟壁画を見に行きました。洞窟壁画といえばヨーロッパのラスコーやアルタミラが有名ですが、近年、インドネシアのスラウェシ島で世界最古級の壁画が次々と見つかっています。のどかな田園地域に点在する石灰岩の丘のあちこちに、なんと300カ所以上もの壁画洞窟があります。洞窟の灰白色の壁には、無数の手形があり、イノシシやウシ科の動物、時にはそれを狩猟する人々も描かれています。壁画の表面を覆う鍾乳石の年代測定によって、古いものは5万年前まで遡ることがわかりました。これほど多くの手形や壁画を、旧石器人はどうして洞窟に残したのか、興味が広がります。
(人類研究部:藤田祐樹)
7月11日
博物館の知識の恩恵
ついこの間、調査のため石垣島に行ってきました。私は岩石・鉱物の年代測定を研究しています。石垣島は、三畳紀からジュラ紀(約2.5億年前〜1.6億年前)の基盤岩に、古第三紀漸新世頃(約3300万年前)の花崗岩が貫入しており、ごく新しい地層でできた島が多い琉球列島の中では、特異な地質を持っています。また、石垣島は気候も非常に温暖なため、植生も本土とは大きく異なります。写真は、道路沿いで見つけた板根(ばんこん)です。熱帯地域は土壌層が薄いことから、地表に出た根が板状に発達し、樹林を支えているのが写真からお分かりになりますでしょうか。植物に無知な私ですが、地球館1階の常設展示「地球の多様な生き物たち」で知っていたため、これに気付くことができました。博物館で得た知識で世界が広がることもあるのです。
(地学研究部:堤 之恭)
7月4日
企画展終了、そしてその先に
企画展「知られざる海生無脊椎動物の世界」からのメッセージ
当館の上野本館で開催しました
企画展「知られざる海生無脊椎動物の世界」
(3月12日〜6月16日)では、最後にメッセージ(上記写真)を掲げました。このメッセージに込めた「世の中には多様な生き方があると知ることが大切」という世界観に共鳴いただいた方も多かったようで、この企画展をやってよかったと思っております。なお、近々当館のホームページにアップされます企画展のVR映像でもこの世界観を感じていただければありがたいです。さらに、この世界観をコンパクトにまとめた巡回展キットもまもなく完成です。近くで巡回展が開催されましたら是非足を運んでいただければと思います。
(動物研究部:並河洋)