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10月17日
ショクダイオオコンニャクの結実後
2023年5月に奇跡的に2株が同時期に開花し、人工授粉に成功して日本初の結実となったショクダイオオコンニャク。果序が倒れたのは2024年7月16日と、開花から416日もたってからのことでした。9月13日には土の中にある塊茎(イモ)の植え替えを行いました。前回の植え替え時(2023年2月)の重さは75キロ。その後、開花・結実し、葉は出ずエネルギーを消費するばかりだったイモ。どれほど小さくなったでしょう。答えは21キロ減の54キロ!結実すると枯れるという噂もあったので皆で心配していましたが、新しい芽が元気に伸びはじめていました。日々の成長変化を間近でみられるのは植物園で働く特権ですね。
(植物研究部:堤 千絵)
10月10日
博物館における害虫とのたたかい
一般的に博物館とは収蔵施設をもち、標本やさまざまな資料を保存していく機能を有します。そしてその保存活動において、害虫や害獣からの被害を防ぐ工夫や対策が張り巡らされてきました。例えば、薬品を用いた燻蒸や、温度・湿度管理、害虫のモニタリングなどです。先日、昆虫収蔵室の標本整理をしていると、奈良の正倉院で戦後すぐに採集された文化財害虫の標本が出てきました。日本における最古の博物館の一つとも言える同院においても、1000年以上前から文化財の保存にともない、害虫とのたたかいが続いてきたのかもしれません。当館は世界的に見れば歴史の浅い博物館ですが、質の高いナショナルコレクションを構築するよう努力を続けてきました。それらを虫害から守り、次世代にコレクションを引き継いでいかなければならないと考えています。
(動物研究部:清 拓哉)
10月3日
地震について学べる博物館(台湾編)
保存された中学校の陸上トラックを横切る断層と壊れた校舎
先日、台湾の国立自然科学博物館の方々の案内で、台中市にある921地震教育園区を訪れてきました。この場所は、1999年9月21日に台湾で起きたマグニチュード7.3の地震について学べる場所です。25年前の被害を今に伝えるため、地震によって倒壊した建物や地表に現れた断層が保存され、今後の防災や教育のために展示施設なども併設されています。台湾の人たちは、日本で大地震が起こると、とても暖かい支援をしてくださっています。お互い地震が多い国なので、これからも助け合っていければと思います。
(理工学研究部:室谷智子)