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 人間の活動の急速なグローバル化に伴って、様々な動植物が世界のあちこちに伝播されることは一般的となっています。
最近、私自身も興味深い例に巡り会いました。
始まりは、2年前の夏休み、当時小学生の息子へ土浦市にお住まいの担任の先生から届いた暑中見舞いに貼られていた一枚の巨大ナメクジの写真でした。庭で見つけられたという、いかにもエキゾチックな豹柄模様のそれは、話題の「へんないきもの」(続編)にも紹介されているヨーロッパ産のマダラコウラナメクジに間違いありませんでした。
再び現れた際には捕獲していただくようお願いしていたところ、昨年の夏に、今度は多数の生きた個体が届けられ、実物で確認した上で標本として保存することができたのです。
これは日本の野外からの初めての記録となります。さらに、研究者仲間に情報を流したところ、同じく土浦市の4 kmほど離れた場所でも繁殖していることが分かりました。

今のところ土浦市以外からは見つかっていませんが、もしお近くで体長10センチを超える豹柄のナメクジを見かけられたら、ご一報いただければ幸いです。



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