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タイプ標本データベース公開について

タイプ標本とは何か

生物の新種を発表するときには、その基準となる標本を指定することになっています。この標本のことをタイプ標本と呼びます。新種発表の基準であるタイプ標本は博物館や研究機関で大切に保管されています。国立科学博物館にも動物や植物等の多くのタイプ標本が保管されています。

データベースの使い方

1.タイプ標本データベースのトップページに出ている分類群を選択してクリックします。
2.検索窓のあるページが出てきます。
3.学名や発表年、著者名などを検索窓に入力して検索することができます。選択した分類群のすべてのタイプ標本を見たい場合には、「Search」ボタンをクリックします。
4.「Search」ボタンをクリックすると、すべてのタイプ標本の学名やサムネール画像(小さな画像)が出てきます。
5.サムネール画像あるいはその左下にある「Details」をクリックするとタイプ標本の詳しいデータと画像が出てきます。
6.画像を拡大したい場合には、画像をクリックします。さらに画像を拡大したい場合には、もう一度画像をクリックします。

画像データベースの意義

分類学的研究を行う中で、既知種と異なると思われる生物を発見することがあります。その場合、自分が採集した生物と似た生物を比較して、手元にある標本が新種なのか、既知種の変異個体であるかを決めなければなりません。既知種は過去に新種として報告されたことのある種のことです。新種発表の論文を読んで、既知種の特徴と手元の標本を比較することによって問題が解決することもありますが、既知種のタイプ標本を調べなければ結論を出せないこともあります。タイプ標本を調べるために博物館を訪問すると時間や経費が必要です。また、タイプ標本を郵便や宅配便で研究者に送ると、郵送途中でタイプ標本が傷んだり、失われる危険があります。実際、過去にタイプ標本が輸送中に失われた例があります。

このような問題を解決するために、国立科学博物館ではタイプ標本の画像をインターネット上に公開することにしました。画像を見れば、標本の重要な特徴を知ることができます。もちろん、インターネット上に公開された画像によって、すべての問題が解決するわけではありません。しかし、詳細な画像と論文に記載された情報を比較することが可能となるため、研究者にとって大いに役立つことは間違いありません。

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