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バンビラプトルの生体復元模型
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恐竜展示室にバンビラプトルの生体復元模型が加わりました。恐竜展示室の入口で、ヒトの骨格と一緒に展示されている骨格に基づいて、筋肉、表皮などの復元を行ったものです。ナショナルジオグラフィック誌などでおなじみの恐竜造形作家アラン・グローブスさん(豪クィーンズランド州在住)にお願いして、当館の展示のために特別に造形してもらいました。バンビラプトルでは羽毛の化石は見つかっていませんが、ミクロラプトルなど他のドロマエオサウルス科の恐竜の中には、現生の鳥類の様な羽毛と翼を持っていたものがいました。化石では体表の色まではわかりません。そこで、今回は着色しない白にして、皆さん一人一人に想像していただくことにしました。白い羽毛は現生のアヒルのものを使用しています。実は、白は最も確実な復元だともいえます。どんな動物でもアルビノ個体はごく少数ながら出現するからです。もちろんアルビノだったら眼が黒くはなく赤かったはずですが。

<補足>同じ種でも個体、生息地、季節によって体色が異なることがあります。地球館1階のクロサギやハツカネズミの展示もご覧下さい!

制作過程写真

<制作過程写真>

 バンビラプトルなどドロマエオサウルス科の恐竜は、鳥類に最も近い獣脚類のグループですが、生体復元模型にしてみると、鳥と見まがう様な動物だった可能性が高いことに納得します。しかし、始祖鳥を最初の鳥だとすると、恐竜と鳥はジュラ紀後期(約1億5000万年前)に枝分かれをして、別々の進化をしていました。白亜紀後期のバンビラプトルは、鳥にはならなかった恐竜の子孫で、このまま進化を続けても鳥になることはありませんでした。

<補足>バンビラプトルの骨格は、展示室の入口でヒトの骨格と一緒にジャンプするようなポーズで展示されています。ヒトもバンビラプトルも飛べなかったというメッセージが込められています。
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Photographs by Alan Groves
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