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第755号

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  科博メールマガジン第755号

    発行日:2017年10月12日

   http://www.kahaku.go.jp/

 

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 落ち葉やどんぐりを足元に見つけるようになり、上野公園の木々も装いを少

しずつ変えています。そんな中、当館では次回開催の特別展「古代アンデス文

明展」の準備が進行中です。これまでに当館で開催されてきた、アンデス文明

に関する展覧会の集大成となる特別展ですので、どうぞお楽しみに。

  

 

 ※ 科博メールマガジンは、国立科学博物館が毎週木曜日に発行しています。

 ※ このメールマガジンは等幅フォントでご覧ください。

 

▼- 目 次 -▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼

 

 ■ エッセイ        「ニシノシマホウキガニ」

 ■ 筑波研究室トピックス 「研究者もスポーツマン!?」

■ お知らせ

 ■ 科博関連メディア情報

■ 壁紙プレゼント(10月カレンダー付き)

 

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◆ エッセイ ◆

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 ニシノシマホウキガニ

 

 

                        動物研究部 小松 浩典

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 ニシノシマホウキガニというカニをご存知でしょうか? イワガニ上科の仲

間で、西之島が前回1973年に噴火した後、1974年に旧島と新島の間に出来た入

り江で見つかりました。そこは硫黄で変色しており、生物が暮らす環境として

は不適なのですが、このカニは好んでそこに暮らしています。数年後入り江は

陸地となり、ニシノシマホウキガニの生息地は消滅しましたが、北硫黄島とト

カラ列島悪石島およびサイパン島の西の海底温泉で、本種は再発見されました。

 

 ところで何故“ホウキ”ガニという名前がついたかと言いますと、本種はハ

サミ脚の先端に毛束があり、それが“ほうき”に見えるからです。食性が非常

に面白く、硫黄ガスで死んだプランクトンが降り積もって出来たマリンスノー

を食べていると言われています。そのマリンスノーをかき集めるために“ほう

き”が役に立っているわけです。

 

 2016年、伊豆大島の南にある海底火山を調査したところ、ホウキガニの仲間

が採集されました。遺伝子を調べたところ、近縁種のタイワンホウキガニ(仮

称)と一致したのですが、困ったことにニシノシマホウキガニの標本と形態的

に区別がつかないのです。では、ニシノシマホウキガニの遺伝子を調べてみよ

うということで、まさに今小笠原に来ています。西之島は噴火で近づけないの

で、北硫黄島に採集に行く予定です。首尾良く採集できればこの謎が解明され

るはずです。あとは台風が来ないことを祈っています。

  

 

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◆ 筑波研究室トピックス ◆

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 研究者もスポーツマン!?

 

 

                 筑波地区 研究活動広報担当

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 10月9日(月)は体育の日でしたが、皆さんは何か運動をされましたか。研

究者は研究室に長時間こもって全く運動をしない…、そんなイメージもあるか

もしれませんが、当館の研究者は意外にアクティブ! 標本の整理や論文の執

筆などで長時間部屋にこもることももちろんありますが、苛酷な環境での野外

調査や強行日程での出張なども時にはあります。そんな研究者達の日ごろの体

力づくりにスポーツはかかせません。平日のお昼休みに活動する「卓球部」が

あると聞いたので、ちょっと取材に行ってきました。

 

 この日、使い込まれた卓球台のまわりに集まった参加者は6人。ダブルスの

試合とラリー練習が行われていました。卓球といえば温泉宿のような和気あい

あいとした雰囲気を想像していましたが、見事に裏切られることに…。試合で

は、ネットやエッジ(ふち)に当たって入るプレーが連発。コートの前後左右

に大きく走らされ、軽快なフットワークが見られます。練習中の2人も、素早

く激しいラリーが長く続き、温かい中にも程よい緊迫感が漂っていました。驚

くべきなのは、ほぼ休憩なしに連続して動いているのに、「あ〜、しまった!」

「今何点だっけ」など、みな息が上がらずに普通に会話をしていること! 昔

からの卓球経験者なのかと思いきや、意外にも「本格的に卓球をするのは科博

に入ってから」という動物研究部の藤田敏彦グループ長と長谷川和範研究主幹。

最初はどちらかというと、職場の交流のつもりで始めたそうですが、「研究者

も健康第一だから、運動習慣は大切。それにずっと机に向かっているより、リ

フレッシュにもなる」と長谷川研究主幹。お昼休みの卓球は体力づくりだけで

なく、頭のリフレッシュにも役立っているようでした。

 

 

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◆ お知らせ ◆

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特別展「古代アンデス文明展」                 <予告>

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 本展では、アンデス文明を代表する9つの文化を取り上げ、いまだ残る数々

の「謎」や身体加工の風習についての最新の知見などを、優れた意匠の土器・

織物、黄金の仮面やミイラなど約200点の貴重な資料で紹介します。これまで

に当館で開催されてきたアンデス文明に関する展覧会の集大成となる特別展で

す。

 

[開催期間]2017年10月21日(土)〜2018年2月18日(日)

[会  場]地球館地下1階 特別展示室

 

 詳しくは下記をご覧ください。

 http://www.kahaku.go.jp/exhibitions/ueno/special/2017/andes/

 

 

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自然観察指導者研修「秋の観察ポイント」:自然教育園   <参加者募集>

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 自然教育園内や身近な環境のもとで自然観察を行う際のポイント・考え方を

解説し、指導力のアップを目指します。

 

[開催日時]2017年10月21日(土)10:00〜11:30

[開催場所]自然教育園

[講  師]自然教育園/矢野 亮

[対  象]教員・科学クラブの指導者等

[申込方法]電話03-3441-7176にて受付(休園日不可)

 

 詳しくは下記をご覧ください。

 http://www.ins.kahaku.go.jp/event/index.php?date=20171021

 

 

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自然園ボランティア募集のお知らせ              <ご案内>

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 自然教育園では、主に学校団体の園内案内、児童・生徒を対象とした学習支

援活動を2019年4月1日から行う「自然園ボランティア」を募集しています。

「人が好き」「自然が好き」「自然園が好き」な方なら、どなたでもご応募い

ただけます。学習支援経験のある方はもちろん、「これからボランティアとし

て活動に取り組んでみたい」という方も大歓迎です。実際のボランティアとし

ての活動までには、研修期間(月2回実施)を設けております。

 

[応募資格]18歳以上の方(2017年4月1日現在、高校生不可)

[募集人数]40名程度

[応募締切]2017年10月27日(金)必着

 

 募集案内や要項等、詳しくは下記をご覧ください。

 http://www.ins.kahaku.go.jp/education/index.html

 ※要項に記載の研修日程(詳細は個人面談結果とあわせて通知)や活動期間

 は、相談可能ですのでお問い合わせください。

  

  

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10月の夜間開館関連イベントについて             <ご案内>

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 上野本館では、金曜日・土曜日は20時まで開館しています。(入館は閉館時

刻の30分前まで。)夜間開館関連イベントも実施しますので、この機会にぜひ

お越しください。

 

 10月の夜間開館関連イベントの詳細は、下記をご覧ください。 

 http://www.kahaku.go.jp/news/2017/premium_10/

 

 

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企画展「フローラ ヤポニカ−日本人画家が描いた日本の植物−」 

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 わたしたちの日々の暮らしを彩る栽培植物、山野の自然を形づくる野生植物

など、日本の豊かな植物多様性を日本人画家が描いた植物画で紹介します。ま

た、英国で創刊され、世界の植物画家に大きな影響を与えた植物学専門誌『カ

ーティスのボタニカルマガジン』に掲載されたイラストレーションの中から幾

つかの原画も展示します。

 

[開催期間]2017年9月12日(火)〜12月3日(日)

 

 詳しくは下記をご覧ください。

 http://www.kahaku.go.jp/event/2017/09flora/flora_japonica.pdf

 

 

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「第10回〜技術の歴史を未来に生かす〜未来技術遺産 登録パネル展」

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 当館では、平成20年度から重要科学技術史資料(愛称:未来技術遺産)の登

録を実施しています。今年度はあらたに、ヒト型ロボットHRP-2 PROMET(プロ

メテ)をはじめ、三六式無線電信機、フジカラーREALA、NE式携帯用写真電送

装置など、15件を登録しました。

 これについてのパネル展示を下記のとおり開催します。展示をご覧になりな

がら、ぜひ大人の方からお子様へ、世界で一番輝いた日本の技術をお話しいた

だければと思います。

 

[開催期間]2017年9月12日(火)〜10月22日(日)

        

 詳しくは下記をご覧ください。

 http://sts.kahaku.go.jp/event/2017/ft_panel10/

 

 

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UENO WELCOME PASSPORT−上野地区文化施設共通入場券−発売  <ご案内>

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 上野地区の文化施設を一度に楽しめるお得な入場券「UENO WELCOME PASSPORT」

を、10月1日から発売しています。このパスポートで、10施設の常設展等に各

1回入場できるほか、「特別展チケット」付きでは対象施設指定特別展から1つ

ご観覧いただけます。どうぞご利用ください。

 

[利用期間]2017年10月1日(日)〜2018年3月31日(土)

[販売期間]2017年10月1日(日)〜2018年2月28日(水)

 

 詳しくは下記をご覧ください。

 http://ueno-bunka.jp/news/uwpassport201710/

 

 

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国立科学博物館Facebookページ更新中!

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 上野本館の情報を中心に、科博の「今」を写真付きでお届けしています。

Facebookユーザーでなくても閲覧可能ですので、ぜひご覧ください!

 

 https://www.facebook.com/NationalMuseumofNatureandScience

 

 

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自然教育園見ごろ情報

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 園内の植物、鳥、昆虫等の見ごろ情報を毎週更新して紹介しています。

 

 http://www.ins.kahaku.go.jp/season/index.php

 

 

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自然と科学の情報誌「milsil(ミルシル)」通巻59号と定期購読について

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 たっぷりと湿気を含んだ空気、生い茂る木々、苔むす岩々、みずみずしい緑。

「コケ」と聞くと、数年前に訪れた屋久島でのこんな光景を思い出します。と

はいえ、コケはそんな特別な場所に行かなくても、身近な場所で見ることがで

きます。庭先や公園などはもちろん、通勤途中のアスファルト道路の端やコン

クリートの塀にも! これは向こうにあったコケと同じ種類? などと観察し

始めると、遅刻しそうになります。皆さまもぜひ「コケの世界」をご堪能くだ

さい。

 そして、今号から「Focus 科学者の探究心にせまる」が始まります。毎号巻

頭掲載していた「サイエンス・インタビュー」とは少し趣が違いますが、どち

らも研究者の熱い思いが伝わる内容です。今後は「サイエンス・インタビュー」

「Focus」どちらかの掲載となりますので、それぞれお楽しみいただければと

思います。

 

 

 発行日 :2017年9月1日(金)

 定 価 :420円(税込)

 

 定期購読やお得な会員制度など詳細については下記をご覧ください。

 http://www.kahaku.go.jp/userguide/book/milsil/index.html

 (友の会)http://www.kahaku.go.jp/userguide/repeater/index.html

 

 

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科博のイベント情報紙「kahaku event」10−11月号配布中!

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 情報紙「kahaku event」(年6回 A4サイズ 6ページ)は、展覧会や開

催予定のイベントなどについてご紹介しています。国立科学博物館の各施設内

で無料で配布している他、下記ページからもダウンロードすることができます。

ご来館や、イベント参加の計画をたてる際などにご活用ください。

(「友の会会員」「賛助会員(個人特別会員)」の方には郵送でお届けします。)

 

 http://www.kahaku.go.jp/event/kahakuevent/index.html

 

 

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◆ 科博関連メディア情報 ◆

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 ○テレビ放送紹介  

 

  放 送 局:テレビ朝日  

  番 組 名:夜の巷を徘徊する      

  放送日時:10月12日(木)24:30〜25:00   

 

  ・屋外展示のシロナガスクジラが紹介されます。 

 

 

  放 送 局:BS-TBS  

  番 組 名:命の星「地球」物語(1)〜珍獣大国・オーストラリア〜 

  放送日時:10月15日(日)19:00〜20:54 

 

  ・動物研究部の川田伸一郎研究主幹が出演します。 

 

 

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★ メール募集中 ★

 

 科博に関する思い出、展示の感想など皆様からのメールをお待ちしておりま

す。(ご感想などについては、このメールマガジンにて紹介させていただくこ

とがあります。なお、お名前は公表しません。)

 

 宛先: magazine@kahaku.go.jp

 

 

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 ◆編  集:国立科学博物館 事業推進部 広報・運営戦略課

 ◆発  行:国立科学博物館

       東京都台東区上野公園7−20

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