第489号
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科博メールマガジン第489号
発行日:2012年10月4日
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先日、今年のイグ・ノーベル賞が発表され、おしゃべりを続けている人の声
をマイクで拾い、わずかな時間だけ遅らせて本人に送り返す装置を開発した日
本人2名が音響学賞を受賞しました。その名も「スピーチ・ジャマー(おしゃ
べり妨害機)」。微妙に遅れて届く自分の声に脳が混乱し、しゃべり続けられ
なくなるというものです。この賞では、その独創的なアイディアとユーモアに、
思わず笑ってしまうものも多いですが、これをきっかけとして、科学への関心
や振興が深められることを期待したいと思います。ちなみに、日本人の受賞は、
今年で6年連続となりました。
さて、いよいよノーベル賞の各賞が10月8日から発表されます。日本人の受
賞を期待しつつ、科学に関する賞ではどのような研究業績が選ばれるのか注目
したいと思います。
※ 科博メールマガジンは、国立科学博物館が毎週木曜日に発行しています。
※ このメールマガジンは等幅フォントでご覧ください。
▼- 目 次 -▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼
■ エッセイ 「鳥の生態お見せします」
■ 自然教育園だより 「カラスウリ」
■ お知らせ
■ 壁紙プレゼント(10月カレンダー付き)
■ 上野公園イベント情報
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◆ エッセイ ◆
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鳥の生態お見せします
動物研究部 濱尾 章二
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この週末から企画展「鳥類の多様性」が始まります。この中で、雌雄の関係
や渡り・採食行動に関する生態の部分を担当しました。最新の研究成果から見
えてきた鳥の生態、巧みな適応をご覧にいれます。
とは言っても、生態や行動を展示で伝えるのは難しいものです。そこで、標
本や調査機器だけではなく、動画や図・写真を多く用いることにしました。そ
のためには、多くの方の協力が必要でした。有名な大先生から、論文でしか知
らない大学院を出たばかりの若手研究者、また、職業研究者ではないが観察・
撮影をしている方などいろいろな人にお願いしました。生データから図を描き
直したり、動画を編集したりと熱心に協力して下さった方々のお陰でできたの
が今回の展示です。
協力を求めるために訪れた研究室には、鳥の生態を解明しようという熱気と、
日々新しいことに触れているわくわくした雰囲気が満ちていました。そんな空
気をも感じて頂けたならば望外の喜びです。
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◆ 自然教育園だより ◆
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カラスウリ
附属自然教育園 浦本 伸一
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自然教育園では、秋になると真っ赤に実るカラスウリを沢山見ることができ
ます。カラスウリは、雌雄異株ですので実がなるのは雌株だけです。
ところで、皆さんはカラスウリの花を見たことがありますか?カラスウリの
花は夜咲くので見る機会も少ないと思います。8月から9月上旬、夕方から2
時間くらいかけて白く美しいレースのような花を咲かせ、翌朝にはしぼんでし
まいます。このような花を一日花といいます。花は、スズメガの仲間たちが蜜
を吸いにきやすいように夜でも目立つ白い色をしているのです。虫たちによっ
て受粉が完了すると、雌花の子房がふくらんで、実ができます。
自然教育園は、天然記念物に指定されているため、園内でカラスウリの実を
採集することができませんが、皆様の身近な場所には真っ赤に実るカラスウリ
の実があるでしょう。採集した実の中身を取り出して、小さなロウソクを入れ
て火を灯すと幻想的なランタンができます。まさにハロウィンパーティー気分
となります。
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◆ お知らせ ◆
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藤原ナチュラルヒストリー振興財団
第4回シンポジウム「極限の世界の生き物たち」 <参加者募集>
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藤原ナチュラルヒストリー振興財団では、第4回シンポジウム「極限の世界の
生き物たち」を、下記の通り開催いたします。開催日が迫っておりますので、お
早めにお申し込み下さい。
[日 時]11月10日(土) 13:00〜16:00
[会 場]国立科学博物館 日本館2階 講堂
[参 加 費]無料(ただし常設展示入館料は必要です。)
応募方法や講演会の詳細は、以下HPをご覧下さい。
http://fujiwara-nh.or.jp/archives/2012/0919_150234.php#more
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つくば蘭展ミニ:筑波実験植物園 <予告>
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つくば市の蘭愛好家の方々による「つくば蘭展ミニ」を開催します。丹精こ
めて育て上げた美しい作品の数々をご堪能ください。期間中は蘭の販売もあり
ます。
[開催期間]平成24年10月7日(日)〜平成24年10月14日(日)
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特別展「元素のふしぎ」 ※まもなく会期終了です。
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本展では、118種類の元素すべてについて紹介し、放射性元素など実物展示
が難しいもの以外は、それぞれの元素の純粋な単体や、その元素からできてい
る製品などを展示します。
科学好きなみなさんはもちろん、これまであまり興味のなかったみなさんに
も、元素を切り口に、科学の面白さや奥深さを体感し学べる「科学の遊園地」
のような展覧会です。
[開催期間]平成24年7月21日(土)〜平成24年10月8日(月・祝)
詳しくは下記をご覧下さい。
http://www.kahaku.go.jp/exhibitions/ueno/special/2012/genso/index.html
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企画展 日本鳥学会100周年記念
「鳥類の多様性〜日本の鳥類研究の歴史と成果〜」 <予告>
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今年2012年は日本鳥学会が創設されてちょうど100年目となります。これを記
念して、日本の鳥類研究の歴史と最新の成果を、日本と世界の多種多様な鳥の
標本とともにご覧いただきます。さらに、最新の鳥の分類とDNAバーコーディン
グ、繁殖・渡り・採食の生態研究の最新の成果を通じて、鳥学の魅力をお伝え
します。環境保全のリード役となっているコウノトリやトキなどの保全プロジェ
クトについてもご紹介します。
[開催期間]平成24年10月6日(土)〜平成24年12月9日(日)
詳細は下記をご覧ください。
http://www.kahaku.go.jp/event/2012/10bird/index.html
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鳥クイズ&スタンプラリー2012
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本クイズ&スタンプラリーは、鳥類に関する展示をめぐることで、さまざま
な角度から鳥類について学ぶことができます。ラリーの達成者にはオリジナル
記念品をご用意しており、さらに特別賞品が当たるダブルチャンスもございま
す。ぜひこの機会にラリーに参加して、鳥類に対する理解を深めませんか?
[実施期間]平成24年9月1日(土)〜12月9日(日)
※参加方法・賞品等詳細は、下記のホームページをご覧ください。
http://www.kahaku.go.jp/event/2012/bird/index.html
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ホットニュース最新号をアップしました!
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ホットニュースの最新号『夏休みの自由研究で守られた貴重なマリモ−絶滅
危惧の山中湖フジマリモ』をHP公開しました。
山中湖のフジマリモは山梨県の天然記念物に指定されていますが、今回のホ
ットニュースでは、自由研究がきっかけで守られた「フジマリモ」をとりまく
話や現状について紹介します。
最新号ページはこちら↓
http://www.kahaku.go.jp/userguide/hotnews/index.php
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雑誌milsil(ミルシル)通巻29号と定期購読について
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今回の特集は、「超巨大地震の地殻変動がもたらしたもの」です。2011年3
月11日に起こった「東北地方太平洋沖地震」から1年半が経ちました。この間、
個人や企業、国や地方自治体による様々な復興支援が行われて来ましたが、同
時に様々な分野の研究者がこの地震がもたらしたものについて調査研究をおこ
なってきました。今回は、自然と科学を紹介するmilsilの立場から、この地震
がもたらした地殻変動に絞って、測地学、地質学、地殻変動学などの分野の最
新研究をお届けします。
発行日 :平成24年9月1日(土)
定 価 :400円(税込)
定期購読やお得な会員制度など詳細については下記をご覧下さい。
http://www.kahaku.go.jp/userguide/book/milsil/index.html
(友の会)http://www.kahaku.go.jp/userguide/repeater/index.html
(賛助会員)http://www.kahaku.go.jp/userguide/support/index.html
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科博のイベント情報紙「kahaku event」10−11月号発行!
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10−11月号では、展覧会情報や10−11月開催予定のイベントを紹介
しています。
情報紙「kahaku event」(年6回 A4サイズ 6ページ)は、展示や学習
支援活動などの情報を掲載しています。国立科学博物館の施設内等で無料で配
布しています。見学やイベント参加の計画をたてる際にご活用ください。
(「友の会会員」「賛助会員(個人特別会員)」の方には郵送でお届けします。)
詳しくは下記をご覧下さい。
http://www.kahaku.go.jp/news/2012/kahakuevent10/index.html
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◆ 上野公園イベント情報 ◆
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10月中に特別展等を開催している上野公園内の文化施設をご案内します。
・東京国立博物館
日中国交正常化40周年 東京国立博物館140周年
特別展「中国 王朝の至宝」
10月10日(水)〜12月24日(月・休)
http://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=1495
東京国立博物館140周年 古事記1300年・出雲大社大遷宮
特別展「出雲―聖地の至宝―」
10月10日(水)〜11月25日(日)
http://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=1473
・東京都美術館
特別展「メトロポリタン美術館展 大地、海、空−4000年の美への旅
Earth, Sea and Sky: Nature in Western Art; Masterpieces from
The Metropolitan Museum of Art」
10月6日(土)〜2013年1月4日(金)
http://www.tobikan.jp/museum/2012/metropolitan2012.html
・東京藝術大学大学美術館
東京藝術大学創立125周年記念事業 漆芸 軌跡と未来
10月5日(金)〜10月21日(日)
http://www.geidai.ac.jp/museum/exhibit/2012/situgei/situgei_ja.htm
・国際子ども図書館
国立国会図書館国際子ども図書館展示会
「日本の子どもの文学−国際子ども図書館所蔵資料で見る歩み」
2011年2月19日(土)〜
http://www.kodomo.go.jp/event/exhibition/tenji2011-01.html
・上野の森美術館
エジプト考古学博物館所蔵
ツタンカーメン展 〜黄金の秘宝と少年王の真実〜
8月4日(土) 〜2013年1月20日(日)
http://www.ueno-mori.org/
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★ メール募集中 ★
科博に関する思い出、展示の感想など皆様からのメールをお待ちしておりま
す。(ご感想などについては、このメールマガジンにて紹介させていただくこ
とがあります。なお、お名前は公表しません。)
宛先: magazine@kahaku.go.jp
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◆編 集:国立科学博物館 事業推進部 広報・常設展示課
◆発 行:国立科学博物館
東京都台東区上野公園7−20
◆お問合せ:magazine@kahaku.go.jp
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