第515号
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科博メールマガジン第515号
発行日:2013年3月28日
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上野公園の桜が、少しずつ散り始めました。風が吹くたびに舞う桜吹雪は別
れの季節とも重なり、よけいに寂しさがこみ上げてきます。しかし、その寂し
さもつかの間、桜が散れば初々しい新芽が公園内を彩るように、別れのあとに
訪れる新たな出会いが、メルマガ読者のみなさまにとって人生を彩る素晴らし
いものとなるよう心から祈っています。
さて、本日からメールマガジン特製壁紙プレゼントの4月分がダウンロード
できます。今回は、来年度がみなさまにとって飛躍の年となりますよう願いを
込めて、大空へ向かって今まさに飛びだそうとする様子を再現したラムダ4S
―5ロケットと日本初の人工衛星「おおすみ」を打ち上げたラムダロケットラ
ンチャ(発射台)を選びました。満開の桜アマギヨシノも合わせてご覧頂けま
すので、ぜひ壁紙にしてお楽しみ下さい。
※ 科博メールマガジンは、国立科学博物館が毎週木曜日に発行しています。
※ このメールマガジンは等幅フォントでご覧ください。
▼- 目 次 -▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼
■ エッセイ 「日本は新種の鳥の宝庫?」
■ 常設展示紹介 「日本の宇宙開発コーナー改修中」
■ ボランティアだより 「お土産」
■ お知らせ
■ 壁紙プレゼント(4月カレンダー付き)
■ 他館紹介(チケットプレゼント)
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◆ エッセイ ◆
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日本は新種の鳥の宝庫?
動物研究部 西海 功
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鳥の新種は、途上国の熱帯雨林など鳥類研究者がこれまであまり調査してい
ない場所でしか通常見つからず、年間2〜3種にしかなりません。1981年にヤ
ンバルクイナが沖縄島で発見された時には、先進国での全長30センチもの鳥の
新種発見のニュースに世界の鳥類学者が驚きました。ところが2010年にはなん
と新しい種が日本で2種も同時に見つかりました。コムシクイとオオムシクイ
です。しかし、この2種は純粋な意味での新種ではなく、DNAやさえずり、形
態を詳しく調べることでメボソムシクイから別種として新たに分けられた種で
す。姿形が似ていることで区別がつきにくい「隠蔽種」だったのです。このよ
うにして「発見」される新種は世界でも増えており、年間40種ほどになります。
DNAバーコーディングによって遺伝的に大きく異なる集団が同じ種として扱わ
れている例が日本列島に特に多く見つかっており、今後も日本での新種の鳥の
「発見」がありそうです。
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◆ 常設展示紹介 ◆
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日本の宇宙開発コーナー改修中
事業推進部 酒井 清武
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ただいま改修中の地球館2階日本の宇宙開発コーナーについてお知らせしま
す。
平成22(2010)年6月、独立行政法人 宇宙航空研究開発機構(JAXA)が運用す
る小惑星探査機「はやぶさ」が、幾多の困難を乗り越え小惑星イトカワにおい
て採集したサンプルを地球に持ち帰り、大きな感動を巻き起こしたことは記憶
に新しいところです。
このストーリーは映画化され何本かの作品が制作されました。それらの作品
のひとつである「はやぶさ 遙かなる帰還」(東映)の撮影用に製作された「は
やぶさ」実物大復元模型や、はやぶさに先駆けて開発された次世代型無人宇宙
実験システム(USERS)REVをこのたび常設展示として4月1日(月)から一般公開
します。
改修に際して、倉庫にはやぶさの復元模型を仮組みしてみると、思った以上
に大きく、見ていただきたい角度で展示できるのか心配になりました。しかし、
展示場の床増設工事が終わり設置するのに必要な線を床に書き出してみると、
思い描いたようにピタリと収まることが確認できました。さあ、あとは高さと
傾きの調整にもうひと頑張りと思いながらこのメルマガを書いています。
さて、はやぶさの形に注目すると四角い凹みがついています。その理由はな
んでしょうか?これは今後のお楽しみにということで是非当館で展示物をご覧
いただきたいと思います。
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◆ ボランティアだより ◆
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お土産
教育ボランティア 井上 三香
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来館されたら、形のあるもの・ないもの、何かを見つけて、その日の「お土
産」にすることをお勧めします。科博を出た後も、楽しみが続きます。
観察や実験工作をおこなう「かはく・たんけん教室」では、最近、動物の歯
を観察し、食性について考えました。「かはく・たんけん教室」でわかったこ
とをヒントに動物を見て、どんなものを食べているのかと考えたら、「お土産」
をちゃんと持ち帰った証拠です。推理したことを、本などで確認できたら、「お
土産」はどんどん大きくなります。
また、教育ボランティア特別企画の「おしばのパウチ葉書をつくろう」は、
季節感たっぷりの企画の一つです。どのおしばを選び、どう配置するか、すべ
て自由、唯一無二の作品が「お土産」です。周りの草花を見る目が違ってきま
す。
「また、来たよ!」は、わたしたちボランティアへの何よりの「お土産」で
す。来館者のみなさんとの「お土産」のやりとりを楽しみにしております。
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◆ お知らせ ◆
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企画展「江戸人展 ―からだが語る『大江戸』の文化―」 <予告>
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本展では、現在の山手線内に隅田川東岸(墨田区や江東区のあたり)を合わ
せた地域を「大江戸」としていますが、この地域から出土した江戸時代中期以
降の人骨資料などを中心に構成して、そこから見えてくる「文化」を幅広く紹
介します。本展を通じて、当時の「文化」についてご関心をもって頂くととも
に、人骨なども歴史を物語る重要な標本資料であり、それらを収集・保管する
ことの大切さをご理解頂ければ幸いです。
[会 場]国立科学博物館 日本館1階 企画展示室
[開催期間]平成25年4月9日(火)〜平成25年6月16日(日)
[休 館 日]毎週月曜日(月曜日が祝休日の場合は火曜日)
※ただし、4月30日(火)は開館
[開館時間]午前9時〜午後5時(金曜日は午後8時まで)
4月27日(土)〜5月6日(月・休)の間は午後6時まで
※ただし、5月3日(金・祝)は午後8時まで
※入館は各閉館時刻の30分前まで
[料 金]常設展示入館料のみ
詳細は下記をご覧ください。
http://www.kahaku.go.jp/event/2013/04edo/
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企画展「江戸人展 ―からだが語る『大江戸』の文化―」講演会
「現代人女性を江戸美人に/髪型・化粧・鉄漿(おはぐろ)まで再現!」
<参加者募集>
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[日 時]2013年5月11日(土)13:30〜15:00
[会 場]国立科学博物館 日本館2階 講堂
[司会進行]坂上 和弘(国立科学博物館 人類研究部 研究主幹)
[再現進行]村田 孝子(ポーラ文化研究所 研究員)
(結髪:林 照乃、メイク:上野 梨也)
[募集定員]100名(先着)
[申込締切]5月1日(水)17:00必着
※ただし定員に達し次第募集は締め切らせて頂きます。
※申込み方法等詳細は下記をご覧ください。
http://www.kahaku.go.jp/event/2013/04edo/event.html
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特別展「グレートジャーニー 人類の旅」
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本展では360万年前の人類が家族で連れ立って歩いた最古の足跡化石をその
「グレートジャーニー」の象徴として位置づけています。700万年前の人類誕
生から説き起こし、人類が様々な困難を克服しながらどのように地球上に拡散
していったのかを紹介します。人間にとって過酷な環境である「極地」(熱帯
雨林、高地、極北、乾燥地帯)で人はどうやって生きてきたのか。地球上の様
々な環境で今も暮らす人々の生活を紹介することなどにより、その土地ならで
はの“生きる知恵”と文化を見て、追体験していくことで、「人間の生きてい
く強さ」を再発見し、そこから自身の未来を考えていきます。
[開催期間]平成25年3月16日(土)〜平成25年6月9日(日)
詳しくは下記をご覧ください。
http://www.kahaku.go.jp/exhibitions/ueno/special/2013/gj2013/
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科博NEWS展示『千石正一』と爬虫両生類標本
〜セーフティーネットで守られたコレクション〜
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爬虫両生類の調査研究、理解普及で知られる千石正一氏の標本コレクション
が、国立科学博物館に寄贈されました。今回の寄贈をきっかけとして、紹介パ
ネルと一部の標本展示を通じて、千石先生のコレクションと活躍を振り返り、
自然史標本セーフティーネットの重要性を紹介します。
[期 間]平成25年2月5日(火)〜5月12日(日)
詳しくは下記をご覧下さい。
http://www.kahaku.go.jp/event/2013/02sengoku/index.html
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国際博物館の日記念事業 博物館・動物園セミナー
上野の山でサルめぐり <参加者募集>
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上野の山にある国立科学博物館と東京国立博物館、恩賜上野動物園が連携し、
「サル」をテーマに3つの施設を巡りながら、動物の観察や講義、美術品の鑑
賞を行うユニークなセミナーです。小学校高学年から中学・高校生の方々を優
先に募集しますので、お友達どうし誘いあって、ぜひご応募ください。
[日 時]平成25年5月19日(日)9:00〜14:20
[応募締切]平成25年4月30日(火)当日消印有効
企画の詳細、参加申し込み方法は下記ホームページをご覧下さい
http://www.kahaku.go.jp/event/2013/05icom/index.html
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ホットニュース最新号をアップしました!
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みなさん、小さな化石から様々な情報が読み取れることをご存じですか?
つくば市にある国立科学博物館の研究施設内にて微化石の研究者による集会が
開かれました。日本国内で微小な化石を研究している人たちが集まり、それぞ
れの研究成果や今後の研究の展望などについて報告されました。
今回のホットニュースでは、微化石研究で分かること、そして、この研究集
会で耳にした話題から、最近の成果を1つ紹介します。
最新号ページはこちら↓
http://www.kahaku.go.jp/userguide/hotnews/index.php
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雑誌milsil(ミルシル)通巻32号と定期購読について
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今回の特集は「対称と非対称−対称性で世界を見る」です。多くの動物の体
形は左右対称です。私たちヒトの体も背骨を軸に対称となっていますね。しか
し、細部を見ると必ずしも対称ではありませんし、内臓も非対称です。生物の
世界だけでなく、分子の世界を見てみると、化合物にも左右対称となる分子構
造が存在します。一見そっくりですが、それぞれ全く異なる作用をもつため、
取り違えるととんでもない事故につながることもあります。ノーベル賞を受賞
した野依・南部・小林・益川博士の研究はこの「対称と非対称」に深く関わっ
ています。今号をとおして、実は私たちの生活にも身近な「対称と非対称」に
興味をもっていただけたら幸いです。
発行日 :平成25年3月1日(金)
定 価 :400円(税込)
定期購読やお得な会員制度など詳細については下記をご覧下さい。
http://www.kahaku.go.jp/userguide/book/milsil/index.html
(友の会)http://www.kahaku.go.jp/userguide/repeater/index.html
(賛助会員)http://www.kahaku.go.jp/userguide/support/index.html
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祝!ノーベル生理学・医学賞受賞
山中 伸弥氏へのインタビュー記事(milsil、2008年3号)のホームページ
掲載について
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当館が発行するmilsil(ミルシル)の連載「サイエンスインタビュー 科学
のいま、そして未来」の2008年3号(2008年5月1日発行)においてノーベル
生理学・医学賞受賞の山中伸弥先生(京都大学iPS細胞研究所所長・教授)を
取り上げました。今回、山中先生のノーベル賞受賞のニュースを受け当館では、
多くの方にこの記事を読んで頂きたいと思いホームページに掲載致します。
http://www.kahaku.go.jp/userguide/book/milsil/index.html
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科博のイベント情報紙「kahaku event」4−5月号発行!
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4−5月号では、展覧会情報や4−5月開催予定のイベントを紹介していま
す。
情報紙「kahaku event」(年6回 A4サイズ 6ページ)は、展示や学習
支援活動などの情報を掲載しています。国立科学博物館の施設内等で無料で配
布しています。見学やイベント参加の計画をたてる際にご活用ください。
(「友の会会員」「賛助会員(個人特別会員)」の方には郵送でお届けします。)
詳しくは下記をご覧下さい。
http://www.kahaku.go.jp/news/kahakuevent/index.html
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◆ 他館紹介 ◆
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全国科学博物館協議会加盟館の特別展示等をご紹介します。
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■岩手県立博物館
いわての昭和モノ語り −戦後復興の軌跡、震災復興への希望−
3月30日〜5月26日
http://www.pref.iwate.jp/~hp0910/exhibition/exhib24.htm#shouwa
■群馬県立自然史博物館
第42回企画展「サンゴ 共生の海・ささえあう生命」
3月16日〜5月12日
http://www.gmnh.pref.gunma.jp/view/servlet/PublicEvent?event_id=231
■鴨川シーワールド
「高橋俊男氏製作 世界の海獣模型展」
3月15日〜9月15日
http://www.kamogawa-seaworld.jp/n_news/news_detail34.html?top_b130226
■平塚市博物館
春期特別展「天の川銀河へようこそ」
3月16日〜5月6日
http://www.hirahaku.jp/tokubetsuten_kikakuten/t_amanogawa/index.html
■名古屋市科学館
ドラえもんの科学みらい展
3月16日〜5月6日
http://www.doraemon-miraiten.jp/index.html
■島根県立三瓶自然館サヒメル
未来につなぐ三瓶の自然・隠岐の自然
3月16日〜5月19日
http://nature-sanbe.jp/sahimel/event/special.htm
■佐賀県立宇宙科学館
春の企画展 ビーコロ2013
3月16日〜5月6日
http://www.yumeginga.jp/kikakuten/2013haru/b-coronew.php
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★ メール募集中 ★
科博に関する思い出、展示の感想など皆様からのメールをお待ちしておりま
す。(ご感想などについては、このメールマガジンにて紹介させていただくこ
とがあります。なお、お名前は公表しません。)
宛先: magazine@kahaku.go.jp
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◆編 集:国立科学博物館 事業推進部 広報・常設展示課
◆発 行:国立科学博物館
東京都台東区上野公園7−20
◆お問合せ:magazine@kahaku.go.jp
◆登録解除:ホームページの登録解除フォームに、ご登録いただいたメール
アドレスをご入力ください。
http://www.kahaku.go.jp/userguide/mailmagazine/index.html
◆個人情報:当館が取得した個人情報の取扱については、下記URLをご覧下さい。
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