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第452号

    

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  科博メールマガジン第452号           

    発行日:2012年1月19日           

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 当館では、企画展「バイオロギング〜動物目線の行動学〜」を開催していま

す。みなさんはバイオロギングという言葉をご存じですか?耳慣れないという

方も多いかもしれませんね。

バイオロギングとは、動物に取り付けた小型の記録計を使って、動物たちの

隠れた生活ぶりを明らかにするという最新の研究分野です。例えば、動物園で

も人気のペンギンは、ペタペタとかわいらしく歩く姿を私たちに見せてくれま

すが、海に入ってしまえばプイとどこかに泳ぎ去ってしまい、その後の行動を

観察することはできません。そこで、ペンギン自身に記録計を装着し、人の目

が届かない海中での生態を記録してきてもらうのです。

本展覧会では、今まで人が立ち入れなかった動物たちの真の姿を最新の研究

成果を交えご紹介します。さまざまな動物の剥製や、動物目線でとらえた画像、

動物の気分が味わえる体験型展示など、子供から大人まで楽しめる企画展です

ので、ぜひお越し下さい。



  

 ※ 科博メールマガジンは、国立科学博物館が毎週木曜日に発行しています。

 ※ このメールマガジンは等幅フォントでご覧ください。

    

▼- 目 次 -▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼

 

 ■ エッセイ      「歴史的コンピュータの保存」

■ 常設展示紹介   「光よりも速く・・・光って速さは?」

 ■ お知らせ

■ 壁紙プレゼント(1月カレンダー付き)

■ 科博関連メディア情報

   

 

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◆ エッセイ ◆  

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 歴史的コンピュータの保存 

 

 

 

                       理工学研究部 前島 正裕 

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 昨年、日本のスーパーコンピュータ「京」が演算速度で世界一と認められ話

題になりました。理工学研究部では「京」より以前に、やはり世界一になった

並列計算機CP-PACSや旧地球シミュレータの一部を保存しています。



 コンピュータなどの情報技術は、日本が世界に誇る技術の分野であり、私た

ちの社会に無くてはならないものとなっています。これらの研究を推進する情

報処理学会では、我が国の技術発達の足跡を示す資料を「情報処理技術遺産」

として認定し、その保存を呼びかけています。当館の資料もいくつか認定され

ていて、地球館に常設で展示しているものもあります。欧米では歴史的計算機

やコンピュータの保存だけではなく、博物館に眠る歴史的計算機を学会などと

協力して復活させる活動も盛んです。電子機器は部品に寿命があるため復活さ

せるのは難しく、資金も専門家の協力も必要ですが、いずれチャレンジしたい

と思っています。

 

 

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◆ 常設展示紹介 ◆  

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 光よりも速く・・・光って速さは?  

 

 

 

                      事業推進部 酒井 清武

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 昨年後半には、色々な新しい驚きが報じられました。光速を超える粒子が存

在するかもしれないということや、太陽系の外にも地球と同じような惑星をも

つ星があるということが観測でわかり、私たちとは違う生命が存在する可能性

が現実のものとなってきたという報道がされました。



 そこで、今回は宇宙に関係の深いテーマとして、光の速さについて考えてみ

たいと思います。地球館地下3階法則を探るコーナーにフィゾーの実験装置が

展示してあります。



 この装置は、光の速度を求めるためのものです。原理を簡単に紹介します。

レーザーから出た光が回転板(円盤の直径160mm、円盤のスリット1,000)の穴

を通り、光ファイバー(屈折率1.48、長さ1,860m)を伝わって再び回転板戻っ

てきます。その光を反射鏡で手前に導いてスクリーン上に赤い光の点として見

えるようになっています。回転板の回転数が上昇していくにつれて、戻ってき

た光が回転板のスリットを通れないようになり、スクリーン上の光の点が暗く

なっていくことがわかります。もっとも暗くなったときの円盤の回転数と光ファ

イバーの長さから光の速度を知ることができます。



 光の速度は秒速30万kmというとてつもないものですが、宇宙はその光が137

億年かかって届く果てしないような遠い距離まで広がっています。そんな中に

生命ある星がいくつもあり、私たちと同じように宇宙の不思議さの中で生きて

いる、と思うと限りないロマンを感じてしまいます。

 

 

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◆ お知らせ ◆  

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企画展「バイオロギング〜動物目線の行動学〜」講演会その2<参加者募集>

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「バイオロギング研究最前線2」



[日  時]2012年2月11日(土・祝)13:00〜15:30

[会  場]国立科学博物館 日本館2階 講堂

[司会進行]窪寺 恒己(国立科学博物館 標本資料センター 

                      コレクション・ディレクター)

[演  題]1.「時間を守るオオミズナギドリ」

       塩見こずえ(東京大学 大気海洋研究所 博士課程3年)

     

      2.「深海のハンター マッコウクジラの謎にせまる」

     青木かがり(東京大学 大気海洋研究所 特任研究員)

   

    3.「ウミガメはクルクル回って方向修正」

      楢崎友子(東京大学 大気海洋研究所 特任研究員)

   

    4.「誰と一緒に泳ぐ?相手を選ぶスナメリ」

      酒井麻衣(東京大学・生命科学ネットワーク 特任助教)

   

      5.「女性がフィールドで活躍するための条件」

      佐藤克文(東京大学 大気海洋研究所

                   国際沿岸海洋研究センター 准教授)



 [募集定員]100名(一般)



 ※申込み方法等詳細は下記をご覧ください。

 http://www.kahaku.go.jp/event/2011/12biologging/event.html





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2月までの開館時間等に関するお知らせ  

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 2月までの開館・開園時間等は以下のとおりとなります。

http://www.kahaku.go.jp/news/2011/info12/index.html





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企画展「ノーベル賞110周年記念展」

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本展では、ノーベル賞が初めて授与されてから今年で110周年になることを

記念して、ノーベルの生涯とノーベル賞創設までの経緯をさまざまな資料を通

して紹介するとともに、これまでに受賞した日本人の功績を貴重な実物資料や

映像により紹介していきます。



[開催期間] 平成23年11月1日(火)〜平成24年1月22日(日)



 詳しくは下記をご覧下さい。

 http://www.kahaku.go.jp/event/2011/11nobel/index.html



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企画展「バイオロギング 〜動物目線の行動学〜」 

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 本展では、生き物たちに記録計を取り付けて、様々なデータを採集する「バ

イオロギング」という手法を使った動物生態学の研究方法とその成果を展示し

ます。動物たち自らがカメラマンとなってとらえた珍しい映像や、加速度計な

どの計測器から得られた数値を分析し、知られざる生態を解き明かした研究員

の発想や試行錯誤の様子などを、様々な装置や体験型の展示などを用いてご紹

介します。

 

[開催期間]平成23年12月23日(金・祝)〜平成24年3月4日(日)

 

 詳しくは下記をご覧下さい。

 http://www.kahaku.go.jp/event/2011/12biologging/

  

 

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ミニ企画展 科博・干支シリーズ2012「辰年のお正月」

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 毎年恒例のミニ企画展「科博・干支シリーズ」。2012年の干支は辰(タツ)

で、動物では龍です。国立科学博物館の400万点を超える標本資料の中から、

タツに関連したものを展示・紹介します。



[期  間] 平成24年1月2日(月)〜1月29日(日)



 詳しくは下記をご覧下さい。

 http://www.kahaku.go.jp/event/2012/01eto/index.html

 

 

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講演会「見て 知って 調べて 楽しい桜の魅力」 <参加者募集>

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[ 日 時 ]平成24年2月19日(日) 午後2時〜4時

[申込締切]平成24年2月17日※先着順に受付、定員になり次第締め切り。



 

 下記ホームページ(イベントカレンダー2月19日)からお申し込み下さい。

 http://www.kahaku.go.jp/event/all.php?date=20120219

  

  

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筑波地区へ移転記念

「写真で見る研究部 〜さらなる活発な研究活動にむけて〜」

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 国立科学博物館は、現在40年の歴史を持つ新宿分館を含め、東京エリアにあ

る研究機能とコレクション等を筑波地区へ移転作業を行っています。

 この度の移転をきっかけとして、研究部の存在・活動内容を改めてみなさん

に紹介いたします。写真パネルを中心とした展示をご覧いただけます。それぞ

れの研究員の研究内容を知ることができるチラシを配布中です!



[会  期] 平成23年10月12日(水)〜平成24年3月18日(日)

 ※会期終了日が3月25日(日)から3月18日(日)に変更となりました。

 ご迷惑をおかけしますが、ご了承ください。



 詳しくはこちらのページをご覧下さい↓

 http://www.kahaku.go.jp/event/2011/10research_photo/index.html

   

 

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ホットニュース最新号をアップしました!

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 ホットニュースの最新号『旧石器時代のアジアでの「現代人的行動」の出現

に関する国際シンポジウムが開催されました!』をHP公開しました。

 国立科学博物館と日本旧石器学会が共同主催で2011年11月26日〜12月1日に

開催したこのシンポジウムは海外17ヶ国60名を含む、総勢187名の研究者が参

加し、活発な議論が繰り広げられました。

 今回のホットニュースでは、このシンポジウムの様子と、アジア地域におけ

る人類進化学の最先端研究の動向についてご紹介したいと思います。

 

 ↓最新号ページはこちら

 http://www.kahaku.go.jp/userguide/hotnews/index.php

 



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雑誌milsil(ミルシル)通巻25号と定期購読について

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 今号の特集テーマは「生物が記録する科学〜バイオロギングサイエンス〜」

です。バイオロギングサイエンスとは、アザラシやカツオドリ、マンボウなど

の動物たちに記録計を付けて、どういう行動をしているかを研究する学問です。

挿入される写真からは、動物たちがどのような目線で行動しているのか知るこ

とができます。そして、その世界は、驚きに満ちています。この新しい学問の

担い手は、若手・中堅の研究者達です。彼らがどのような方法で、動物の世界

を明らかにしようとしているのかも見どころの一つです。





 発行日 :平成24年1月1日(日)

 定 価 :400円(税込)





 定期購読やお得な会員制度など詳細については下記をご覧下さい。

 http://www.kahaku.go.jp/userguide/book/milsil/index.html

(友の会)http://www.kahaku.go.jp/userguide/repeater/index.html

(賛助会員)http://www.kahaku.go.jp/userguide/support/index.html





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科博のイベント情報紙「kahaku event」2−3月号発行!

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 2−3月号では、現在開催中の展覧会情報や2−3月開催予定のイベントを

紹介しています。



 情報紙「kahaku event」(年6回 A4サイズ 6ページ)は、展示や学習

支援活動などの情報を掲載しています。国立科学博物館の施設内等で無料で配

布しています。見学やイベント参加の計画をたてる際にご活用ください。

(「友の会会員」「賛助会員(個人特別会員)」の方には郵送でお届けします。)



 詳しくは下記をご覧下さい。

 http://www.kahaku.go.jp/news/2012/kahakuevent02/index.html

  



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◆ 科博関連メディア情報 ◆   

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○ テレビ放映紹介



 動物研究部の松浦部長が出演します。筑波地区の総合研究棟の外観も出る予

定です。



  放送局:NHK BSプレミアム

  番組名:アインシュタインの眼「フグ 臆病者の処世術」

  放送日:2012年1月28日(土)18:00〜18:44

     再放送 1月31日(火)12:00〜12:44

     再放送 2月 1日(水)17:00〜17:44

 



○ 出版物紹介



 植物研究部 細矢グループ長、保坂研究員、が監修した本が出版されました。



  『増補改訂新版 日本のきのこ』出版社 山と溪谷社

   著/編・解説/今関六也・大谷吉雄・本郷次雄

     解説/青木孝之・内田正宏・前川二太郎・吉見昭一・横山和正

     改訂版監修/保坂健太郎・細矢剛・長澤栄史

     写真/伊沢正名・木原浩・菅原光二・水野仲彦



  

 ・2011年12月発行 A判12取 648ページ 8400円(税込み)

 ・きのこ狩り好きから研究者まで愛用されてきた定番の大図鑑が、待望の増

 補改訂新版となりました。

  

 http://www.yamakei.co.jp/products/detail.php?id=90440

  

  

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★ メール募集中 ★                         

        

 科博に関する思い出、展示の感想など皆様からのメールをお待ちしておりま

す。(ご感想などについては、このメールマガジンにて紹介させていただくこ

とがあります。なお、お名前は公表しません。)



 宛先: magazine@kahaku.go.jp

 



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 ◆編  集:国立科学博物館 事業推進部 広報・サービス課

 ◆発  行:国立科学博物館

       東京都台東区上野公園7−20

 ◆お問合せ:magazine@kahaku.go.jp

 ◆登録解除:ホームページの登録解除フォームに、ご登録いただいたメール

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