第362号
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科博メールマガジン第362号
発行日:2010年5月13日
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5月18日は「国際博物館の日」です。博物館の役割を広く人々に知っていただ
くために制定され、毎年決められたテーマをもとに世界中の博物館が様々な記念
事業を行っています。今年のテーマは「博物館と社会的調和」です。
当館ではこの日、常設展を無料でご覧いただけます。また、5/8(土)〜5/23
(日)の期間中、上野の街とミュージアムがコラボレーションし、上野ミュージ
アムウィークが開催されます。記念イベントはもちろんのこと、スタンプを集め
て応募すると、抽選で100名の方にプレゼントが当たる「スタンプdeプレゼント」
や、クーポンサービス、公式サイトをご覧になった方だけのお得な特典など、上
野を楽しめる催し物が多数開催されています。
この機会にぜひ、上野の街を散策されてはいかがでしょうか。
※ 科博メールマガジンは、国立科学博物館が毎週木曜日に発行しています。
※ このメールマガジンは等幅フォントでご覧ください。
▼- 目 次 -▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼
■ 科博あれこれ 「シアター36○の新着映像」
■ 常設展紹介 「車の設計図面・・・」
■ 上野散策 「谷中の神田山感応寺と自性院」
■ お知らせ
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◆ 科博あれこれ ◆
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シアター36○の新着映像
動物研究部 窪寺 恒己
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先月3月20日から、日本館地下にある全球面映写システムのシアター36○に
新しいプログラム「海の食物連鎖 −太陽からクロマグロをつなぐエネルギーの
流れ−」が上映されています。もう見ていただけたでしょうか。
昨年の1月、シアター36○の新規プログラムを2本制作する企画が立ち上が
り、その1本の担当を松浦・長谷川・私の3人にまかされました。私の専門は頭
足類(イカ・タコ類)の分類や生態ですが、同じ海に生きるものたちの「生きざ
ま」を紹介できればと思い、2010年の国際生物多様年の主旨も視野に入れてラフ
なシナリオを考えました。
このシナリオをたたき台にして全員で知恵を出し合い、映像やコンピュータ・
グラフィックスの専門の方々との協力で、一年がかりで仕上げたプログラムです。
内容は見てのお楽しみということで詳しくは説明しませんが、約5分という短い
時間に詰め込んだ私たちの「思い」を感じてくだされば幸いです。
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◆ 常設展紹介 ◆
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車の設計図面・・・
事業推進部 藤田和夫
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地球館2階「科学と技術の歩み」には、マツダサバンナRX-7の設計図(車の
車体図面)があります。この図面は、実物大で展示してあり、上から見た平面、
横から見た側面、前と後ろから見た正面図それぞれ展示してあります。この車の
設計図含め現在ではほとんどの設計図が、コンピュータによるCADでの製図作成
になりますが、この図面は、人間の手で書かれた図面です。定規、コンパス等さ
まざまな製図道具を使い描かれていますが、人の手というのは、コンピュー
タも凌ぐ技術を持っていることがわかります。
ここで、この展示の秘かなポイントを・・・ 図面上をよく見ると、設計者
が曲線を描くときの定規として考案したといわれるアクリルの棒とそれを押さ
える「くじら」と呼ばれる錘(おもり)、「雲形定規」と呼ばれる曲線を書く
ときに用いられる定規が、図面上に置いて(貼り付けて)あります。ちょうど、
曲線の部分、実際に線を描く位置に置いてありますので探してみてください。
また、この車の設計図面の前に、その車の縮小模型が置いてあります。図面
とくらべてみるのも面白いですよ!
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◆ 上野散策 ◆
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谷中の神田山感応寺と自性院
事業推進部 石川 昇
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前回(4月15日)は大雄寺を散策しましたが、そこから20m北側の信号を左折
します。角は元銭湯で現在はギャラリー「スカイ・ザ・バスハウス」。大雄寺が
ある通りは車も人も多く歩くのが大変でしたが、左折した通りは静かでのんびり
した雰囲気です。右側に神田山感応寺と自性院があります。
神田山感応寺は日蓮宗の寺で、慶長年間に神田で創建され、明暦の大火後にこ
ちらに移転しました。当時、谷中には同名の寺があったため(現在の天王寺)、
号をつけて区別しました。本堂の前には大正末期に日本に持ち込まれたというグ
レープフルーツの木があり、現在も実をつけています。
また、この寺には渋江抽斎の墓があります。抽斎は江戸時代後期の儒学者、漢
方医で、考証家でもあります。森鴎外の小説『渋江抽斎』で有名で、作中の「そ
の八」で鴎外はこの墓を訪れています。
その隣は自性院。慶長時代に神田で創建、慶安時代に現在地に移転しました。
不動明王と愛染明王の像を安置しています。山門の柱には、右には「新義真言宗
自性院」、左に「本覚山愛染寺」とあります。川口松太郎の小説『愛染かつら』
は愛染明王像と本堂前の桂の木にヒントを得たと言われています。桂は形よく、
伸びやかに、上に高く伸びています。
小説は子持ちで未亡人の看護婦、高石かつ枝、大病院の御曹司の医師、津村浩
三の恋愛話で、雑誌『婦人倶楽部』に連載されて大評判になりました。田中絹代
と上原謙の主演で映画化され大ヒット、主題歌『旅の夜風』も霧島昇と松原操の
デュエットで大ヒットしました。どこからか、「花も嵐も踏み越えて…」のメロ
ディーが聞こえてきそうです。
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◆ お知らせ ◆
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【企画展「日本の生物多様性とその保全-生き物たちのバランスの中に生きる-」
関連イベント「変形菌!ってなぁに? きのこやカビと較べてみよう」】
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平成22年5月22日(土)
10:00〜12:00、13:00〜15:30
詳しくは下記をご覧ください。
http://www.kahaku.go.jp/event/2010/05balance/event.html
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【特別展「大哺乳類展−陸のなかまたち」】
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国立科学博物館が所蔵する「ヨシモトコレクション」を中心とした様々な地
域にすむ哺乳類の標本から、その進化、体のしくみやくらしを知ることができ
ます。
2010年は「国際生物多様性年」。私たちと同じなかま、哺乳類を知ることで、
地球で多様な生き物と一緒に生きていくことの大切さを考えてみませんか。
平成22年3月13日(土)〜6月13日(日)
詳しくは下記をご覧ください。
http://www.kahaku.go.jp/exhibitions/ueno/special/2010/mammal/
※夏には「海の哺乳類」をテーマにした特別展を開催いたしますので、あわ
せてお楽しみください。
特別展「大哺乳類展−海のなかまたち」
平成22年7月10日(土)〜9月26日(日)
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【企画展「日本の生物多様性とその保全
-生き物たちのバランスの中に生きる-」】
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南北に細長く、バラエティーに富んだ地形や気候から、日本列島は多様な生
き物たちを育んできました。この企画展では、日本の生物多様性の特徴から多
様性の減少と現在の保全活動について展示し、生物多様性の意義や重要性を紹
介します。
平成22年5月1日(土)〜7月19日(月・祝)
詳しくは下記をご覧下さい。
http://www.kahaku.go.jp/event/2010/05balance/index.html
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【企画展「クレマチス展」:筑波実験植物園】
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今回の企画展では、大輪系クレマチスの交配親になった絶滅危惧種カザグルマ
の各地変異を収集し、世界各地に自生するクレマチスの原種と、主として交配育
種によって作出された園芸品種を公開いたします。日本では有数の観賞展示会場
であり、土壌改良により例年以上に良く育っています。この展示会場は、クレマ
チス展期間中のみ一般に公開しておりますので、是非ご来園下さい。
(※屋外展示場は地植えで、冷春のため花期が1週間ほど遅れています)
平成22年5月1日(土)〜6月6日(日)
●イベント情報●
セミナー:5月30日(日)
詳しくは下記をご覧下さい。
http://www.tbg.kahaku.go.jp/event/2010/05clematis/
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【「科学のびっくり箱!なぜなにレクチャー」 参加者募集!】
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トヨタ自動車と科博が楽しく学べてためになる科学体験・工作教室を行いま
す。電力回生自動車を作りながらトヨタ技術会の先生が、その仕組みを丁寧に
教えてくれます。まだ参加したことのないキミ!この機会に参加してみよう!
【開 催 日】 平成22年6月27日(日)
詳しくは下記をご覧下さい。
http://www.kahaku.go.jp/event/2010/06nanarec/index.html
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【かはく生物多様性シリーズ2010】
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2010年が国連の定める国際生物多様年であることにちなみ、「かはく生物多様
性シリーズ2010」として各種の展覧会やイベントを実施いたします。
2010(平成22)年3月13日(土)から同12月26日(日)まで
詳しくは下記をご覧ください。
http://www.kahaku.go.jp/event/2010/tayousei/index.html
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【企画展「日本の生物多様性とその保全
ー生き物たちのバランスの中に生きるー」講演会 参加者募集!】
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平成22年5月30日(日) 14:00〜15:30
参加希望の方は、事前申込が必要です。
申込方法等詳細は、下記をご覧ください。
http://www.kahaku.go.jp/event/2010/05balance/event.html
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【ホットニュース第43回をアップしました】
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ホームページで『あのニュースは今?−変わり続けるニュースを追って』を
公開しました。
今回の概要
これまでにご紹介した話題の中から,
動物,環境,宇宙開発にまつわるニュースの後日譚をご紹介します。
詳しくは下記をご覧下さい。
http://www.kahaku.go.jp/userguide/hotnews/index.php
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【雑誌milsil(ミルシル)通巻15号と定期購読について】
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特集は「生体認証とテクノロジー−個体識別はどこまで進んでいるか−」です。
自分自身を証明する方法・・・改めて考えてみますと、なかなか難解な事柄で
はないでしょうか。今号では生体認証の歴史と最先端の認証技術を紹介します。
発行日 :平成22年5月1日(土)
販売場所:当館ミュージアムショップ(日本館地下1階)
ジュンク堂書店池袋本店 (東京都豊島区南池袋2-15-5)
明正堂アトレ上野店 (JR上野駅内)
定 価 :400円(税込)
定期購読やバックナンバーなど詳細については下記をご覧下さい。
http://www.kahaku.go.jp/userguide/book/milsil/index.html
友の会、賛助会員(個人特別会員)の方には無料でミルシルをお届けしてい
ます。
詳細については下記をご覧下さい。
(友の会)http://www.kahaku.go.jp/userguide/repeater/index.html
(賛助会員)http://www.kahaku.go.jp/userguide/support/index.html
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【科博のイベント情報紙「kahaku event」6−7月号発行!】
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6−7月号では、現在開催中の展覧会情報や6−7月開催予定のイベントを
紹介しています。
情報紙「kahaku event」(年6回 A4サイズ 6ページ)は、展示や学習
支援活動などの情報を掲載しています。国立科学博物館の施設内等で無料で配
布しています。見学やイベント参加の計画をたてる際にご活用ください。
(「友の会会員」「賛助会員(個人特別会員)」の方には郵送でお届けします。)
詳しくは下記をご覧下さい。
http://www.kahaku.go.jp/news/2010/kaghakuevent04/index.html
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◆ 科博関連メディア情報 ◆
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○ 5月15日(土)18:55〜19:55
放送局 : TBSテレビ
番組名 : 飛び出せ!科学くん
「ちょっと自慢したくなる話in国立科学博物館」として、常設展
や特別展「大哺乳類展−陸のなかまたち」が紹介されます。
詳しくはこちらをご覧ください。
http://www.tbs.co.jp/jump_kagaku/
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★ メール募集中 ★
科博に関する思い出、展示の感想など皆様からのメールをお待ちしておりま
す。(ご感想などについては、このメールマガジンにて紹介させていただくこ
とがあります。なお、お名前は公表しません。)
宛先: magazine@kahaku.go.jp
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◆編集:国立科学博物館 事業推進部 広報・サービス課
◆発行:国立科学博物館
東京都台東区上野公園7−20
◆お問合せ:magazine@kahaku.go.jp
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