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第340号

 

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  科博メールマガジン第340号           

    発行日:2009年12月17日           

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 12月も中旬に入り、寒さも厳しくなってきました。年の瀬をひかえ多忙なこ

とと思われますが風邪などひかぬようお気をつけ下さい。

 企画展「深海探査と微化石の世界−HMSチャレンジャーから“ちきゅう”

まで−」展が12日より始まりました。「微化石」とは、微小な生物の殻や骨格

の化石などを言い、一つ一つがとても複雑な形をしており、大きくても1mm

しかない小さなものです。これらの微化石を調べることによって地球環境の変

動が少しずつ明らかになってきています。展示室内は写真などをふんだんに使

い美しい微化石の世界を体感できます。また、海中をイメージして水深200mか

ら1000mの深海底の微生物を見ることが出来る「海中散歩」がおすすめです。



 ※ 科博メールマガジンは、国立科学博物館が毎週木曜日に発行しています。

 ※ このメールマガジンは等幅フォントでご覧ください。

  

▼- 目 次 -▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼



 ■ エッセイ    「サザンカとツバキ」

 ■ 常設展示紹介  「研究者の最新研究が反映された常設展示」

 ■ お知らせ

 

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◆ エッセイ ◆  

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 サザンカとツバキ



                         植物研究部 秋山 忍

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 落ち葉の頃となりますとサザンカの花が咲きます。サザンカは庭や垣根に植

えられます。サザンカの花は、野生のものでは白色ですが、ふつうは淡いピン

ク色や濃いピンク色の花の栽培品種が植えられています。サザンカの花が終わ

りに近づく頃、ツバキの花が咲き出します。野生のツバキの花は赤色ですが、

サザンカと同様にいろいろな色の栽培品種が植えられています。サザンカとツ

バキはどちらもツバキ属の植物で近縁なものです。緑茶として葉を利用するチ

ャノキも同じくツバキ属の植物で、晩秋に白い花を咲かせます。ところで、サ

ザンカとツバキは野生のものでは違いがはっきりしています。しかし、ふつう

に植えられているものは、どちらも栽培品種で、サザンカかツバキか迷うよう

なものも見られ、識別が難しいことがあります。ツバキについての展示は日本

館にあり、12月27日のディスカバリートークでは、ツバキとその仲間について

の話があります。ツバキについて詳しく知りたい方のためには岩波書店から

『現代日本生物誌8 ツバキとサクラ』が出版されています。



http://www.kahaku.go.jp/research/researcher/researcher.php?d=akiyama





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◆ 常設展示紹介 ◆  

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 研究者の最新研究が反映された常設展示



                        事業推進部 内尾 優子

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 「常設展示」と聞くと、基本的な内容を紹介しているだけと思う方もいるか

もしれませんが、実はそれだけではなく、研究者により日々進められている研

究を直接知ることができる展示もたくさんあります。地球館の一部の展示を例

に紹介します。



 1Fの「深海」の展示では、大学等研究機関との調査で明らかになった高圧

で暗黒の海底の世界、「熱帯雨林」の展示では、マレーシアの研究機関と共同

研究の成果、「高山・砂漠」の展示ではヒマラヤ・中国での生物研究の成果を

紹介しています。展示前のモニターで、調査、標本採取、そして展示として実

現されるまでの過程を見ることができます。



 地下2F「環境変動と生物の変遷」では、1997年国際深海掘削計画において

深海底から採取された、恐竜絶滅の原因とされる隕石衝突の証拠を含む堆積物

のレプリカ、「水に戻った四肢動物」コーナーでは、ロイヤルティレル博物館

との研究で2005年に新種と結論づけられた巨大な水生爬虫類の標本、そして、

人類の展示フロアでは、原人・旧人の進化の研究でインドネシアやドマニシで

の調査の研究成果の展示があります。実際の発掘現場での海外の研究者との作

業の様子など、写真や解説から、新しい発見の現場がよく分かります。



 科学技術分野についても、2F「科学技術のあゆみ」において「万年時計復

活プロジェクト」や「江戸ものづくり」の研究成果が展示されています。



 研究の世界はなんだか難しそうとイメージされている方も、展示という形を

通じてその内容に触れていただくと、研究の重要性、面白さをより一層身近に

感じられると思います。





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◆ お知らせ ◆  

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【特別展「大哺乳類展−陸のなかまたち」】〈予告〉

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 国立科学博物館が秘蔵する「ヨシモトコレクション」を中心とした様々な地

域に住む哺乳類の標本から、その進化、体のしくみやくらしを知ることができ

ます。

 2010年は「国際生物多様性年」。私たちと同じなかま、哺乳類を知ることで、

地球で多様な生き物と一緒に生きていくことの大切さを考えてみませんか。



【会 場】 国立科学博物館(東京・上野公園)

       地球館地下1階特別展示室及び特別展第2展示室

【開催期間】 平成22年3月13日(土)〜6月13日(日)

【開館時間】 午前9時〜午後5時(金曜日は午後8時まで)。

GW期間<4/29〜5/5>は午後6時まで延長開館(4/30(金)は午後8時

まで)。入館は各閉館時間の30分前まで。

【休 館 日】 毎週月曜日。ただし、3/22(月)、3/29(月)、5/3(月)は開館。

【主 催】 国立科学博物館、朝日新聞社、TBS



※夏には「海の哺乳類」をテーマにした特別展を開催いたしますので、あわ

  せてお楽しみください。

  特別展「大哺乳類展−海のなかまたち(仮称)」

 平成22年7月10日(土)〜9月26日(日)





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【ホットニュース第37回をアップしました】

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 ホームページで『2010年帰還へ 探査機「はやぶさ」の軌跡』を公開しまし

た。



今回の概要

 2003年の打ち上げ以来、イオンエンジンの連続運転、小惑星イトカワへの

着陸と離陸など、国際的な成果を数多く上げて来た小惑星探査機『はやぶさ』。

その軌跡は多くのトラブルとの戦いでもありました。

『はやぶさ』のこれまでとこれからをまとめてお伝えします。



 詳しくは下記をご覧下さい。

 http://www.kahaku.go.jp/userguide/hotnews/index.php





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【発見!体験!先端研究@上野の山シリーズ 

       「大学サイエンスフェスタ(STAGE-3)」 】

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 STAGE-3は3大学が参加します。北海道大学は環境・心理学・触媒・感染症

等のグローバルな研究を紹介。新潟大学は自然と科学の水に関する展示です。

同志社大学ではモノづくりの楽しさにふれることができます。



 STAGE-3 平成21年12月11日(金)〜12月20日(日)

          北海道大学、新潟大学、同志社大学



 詳しくは下記をご覧ください。

 http://www.kahaku.go.jp/event/2009/10science_festa/index.html





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【企画展「深海探査と微化石の世界

      ―HMSチャレンジャーから“ちきゅう”まで―」 】

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 今から130年以上も前に行われた英国の海洋調査船HMSチャレンジャーによる

探検航海の紹介を導入に、未知の世界「深海」に降り積もった微化石の世界や、

微化石研究によって明らかになった地球環境変動の歴史、そして地球深部探査

船ちきゅうによる現在進行中の研究などを紹介します。



 平成21年12月12日(土)〜平成22年2月28日(日)



 詳しくは下記をご覧ください。

 http://www.kahaku.go.jp/event/2009/12deep_sea/





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【天皇陛下御即位20年記念展示 「ハゼの世界とその多様性」】 〈予告〉

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 2000種類以上の種が生息し、魚類の中の約10分の1を占めるハゼは、形態的

にも生態的にも興味深い点が多い。ハゼの分類や生態研究の成果とともに、ハ

ゼ研究の第一線でご活躍される天皇陛下のご研究を併せて展示します。



 平成21年12月22日(火)〜平成22年2月28日(日)





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【科博・干支シリーズ2010 「寅年のお正月」】 〈予告〉

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 毎年恒例となった科博・干支シリーズ。今回は「寅年」ですので、トラの剥

製標本や骨格標本とともに、「トラ」の名を持つ標本資料を展示します。また、

科博で初公開となるホワイトタイガーの剥製標本も見ものです。



 平成22年1月2日(土)〜1月17日(日)



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<科博・干支シリーズ講演会>



平成21年1月17日(日) 。

 下記HPより申し込みください。

 http://www.kahaku.go.jp/event/all.php?date=20100117



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<ニューイヤー・ミュージアムラリー2010 −寅(とら)−>



【会  場】 国立科学博物館(東京・上野公園)日本館2階講堂

      (新春サイエンススクエアの1ブースとして行います)

【開催期間】 平成21年1月2日(土)

【対  象】 小学生以上

【定  員】 200名

【材 料 費】 無料。但し、常設展入館料が必要です。

【参加方法】 自由参加。ワークシートを受取り、館内を巡って問題を解く。

すてきなプレゼントをさしあげます。



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<ミュージアムショップのお年玉>

 1月2日、3日の2日間はミュージアムショップの商品2割引セール(書籍

等一部商品を除く)

 *昨年まで実施していた福袋はございませんのであらかじめご了承下さい。



<レストランのお年玉> 

 1月2日、3日レストラン利用の方、11時から先着100名にトラのぬいぐる

みプレゼント。





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【2010新春サイエンススクエア】 〈予告〉

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 おなじみサイエンススクエアが来年お正月にも実施されます。今年はどんな

企画が飛び出すでしょうか、どうぞご期待下さい。



 平成22年1月2日(土)〜7日(木) ※4日は休館日

 詳しくはこちらをご覧ください。

 http://www.kahaku.go.jp/event/2010/01science/index.html





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【世界最大のラン「グラマトフィルム・スペキオスム」が開花しました

                          :筑波実験植物園】

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 筑波実験植物園で、世界最大のラン「グラマトフィルム・スペキオスム」が

開花しましたのでお知らせいたします。現在花茎が2メートルを超える長さに

なっております。日本国内ではめったに咲くことのない花の姿をご覧になれる

チャンスです。12月末頃までの見頃です。



詳しくはこちらをご覧下さい。

 http://www.tbg.kahaku.go.jp/event/topics/2009/12Grammatophyllum/





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【東京・春・音楽祭−東京のオペラの森2010−】

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 東京の春の訪れを、音楽を媒介としたお祭りで祝うー「東京・春・音楽祭」。

2010年も3月から4月にかけて、上野のあらゆる場所に色とりどりの音色が響

きわたります。国立科学博物館では、バラエティ豊かな6つの「ミュージアム・

コンサート」を開催します。歴史が刻みこまれ、趣のある空間で、間近に迫力

ある演奏を聴けるのも「ミュージアム・コンサート」ならではのお楽しみのひ

とつです。

 桜とともに音楽が舞う上野の森に、ぜひ足を運んでみませんか。



お問合せ 03-3296-0600(東京・春・音楽祭実行委員会)

詳細は、音楽祭ホームページをご覧ください。

http://www.tokyo-harusai.com/





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【教育ボランティア募集について】

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 平成22年度から活動を開始する教育ボランティアを募集します。

 教育ボランティアの活動内容は、展示室における来館者への案内やガイドツ

アー、「万華鏡作り」や「冬芽の観察」などの来館者対象の工作や観察のイベ

ントの企画や指導、案内所での情報提供など多様です。

 科学に関心を持ち、人と接することが好きな方々の応募をお待ちしています。



(応募締切 平成22年1月15日(金)必着)



 詳しくは下記をご覧下さい。

 http://www.kahaku.go.jp/event/2009/11volunteers/





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【雑誌milsil(ミルシル)2009年6号と定期購読について】

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 特集は「脳と記憶」です。サイエンスインタビューでは先日、文化勲章を受

章されました飯島澄男先生にお話を伺っております。先生が発見されたカーボ

ンナノチューブとは? 今後の産業応用への展望等、必読です!



 発行日 :平成21年11月1日(日)

 販売場所:当館ミュージアムショップ(日本館地下1階)

      ジュンク堂書店池袋本店 (東京都豊島区南池袋2-15-5)

      明正堂アトレ上野店 (JR上野駅内)

 定 価 :400円(税込)



 定期購読やバックナンバーなど詳細については下記をご覧下さい。

 http://www.kahaku.go.jp/userguide/book/milsil/index.html

 友の会、賛助会員(個人特別会員)の方には無料でミルシルをお届けしてい

 ます。

 詳細については下記をご覧下さい。

(友の会)http://www.kahaku.go.jp/userguide/repeater/index.html

(賛助会員)http://www.kahaku.go.jp/userguide/support/index.html





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【科博のイベント情報紙「kahaku event」12-1月号発行!】

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 12−1月号では、12−1月開催のイベントを紹介しています。



 情報紙「kahaku event」(年6回 A4サイズ 6ページ)は、展示や学習

支援活動などの情報を掲載しています。国立科学博物館の施設内等で無料で配

布しています。見学や行事参加の計画をたてる際にご活用ください。

(「友の会会員」「賛助会員(個人特別会員)」の方には郵送でお届けします。)



 詳しくは下記をご覧下さい。

 http://www.kahaku.go.jp/news/2009/kaghakuevent12/index.html





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★ メール募集中 ★                         

                                   

 科博に関する思い出、展示の感想など皆様からのメールをお待ちしておりま

す。(ご感想などについては、このメールマガジンにて紹介させていただくこ

とがあります。なお、お名前は公表しません。)



 宛先: magazine@kahaku.go.jp



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 ◆編集:国立科学博物館 事業推進部 広報・サービス課

 ◆発行:国立科学博物館

     東京都台東区上野公園7−20

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