第326号
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科博メールマガジン第326号
発行日:2009年9月10日
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朝晩冷え込むようになり、こちら上野でも夜になると外は涼しく秋の風を感
じます。
先週お伝えしました、ジョイデス・レゾリューション号は無事に大黒ふ頭を
出航しました。これから約1500キロメートル離れた海底にある超巨大火山・シ
ャツキー海台を調査します。お知らせにもありますが、その関連でプチ企画展
も行っています。地球に生活している私達ですが、研究者でも実は地球のこと
はまだまだわかっていないことが多いのです。この展示では様々な研究活動も
ご紹介していますので皆様お誘い合わせの上、ご来館下さい。
※ 科博メールマガジンは、国立科学博物館が毎週木曜日に発行しています。
※ このメールマガジンは等幅フォントでご覧ください。
▼- 目 次 -▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼-▼
■ 科博あれこれ 「植物園の並木」
■ 常設展示紹介 「D51蒸気機関車」
■ ボランティアだより 「「おおすみ」と「L-4Sロケット」」
■ お知らせ
■ 科博関連メディア情報
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◆ 科博あれこれ ◆
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植物園の並木
植物研究部 加藤 雅啓
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筑波実験植物園(通称つくば植物園)の中に入るとすぐに並木道が目に入る。
両側には、セコイアとメタセコイアが、中央の列にはトチノキとセイヨウト
チノキがそれぞれ交互に植えられている。アジア、アメリカ、ヨーロッパの代
表的な木として植えたそうだ。セコイアは世界一高い木(カリフォルニアでは
115.5m、園のは約24m)として有名である。メタセコイアは三木茂が1941年に日
本の化石に対してつけた名前だが、数年後、中国に生きているのが発見された
ので、「生きた化石」と呼ばれている。日本からは80万年前に絶滅した。一方、
トチノキは食用、家具などに利用され、セイヨウトチノキはマロニエとも呼ば
れ、パリの「マロニエの並木道」はつとに有名である。私はここが好きだ。昭
和の香りがするという人もいる。
近いうちに、わかりやすい解説をつける予定である。
http://www.kahaku.go.jp/research/researcher/researcher.php?d=sorang
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◆ 常設展示紹介 ◆
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D51蒸気機関車
事業推進部 藤田 和夫
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科博入口には屋外展示としてD51蒸気機関車が展示してあります。ご存知の
方もいらっしゃるとは思いますが、演出として、蒸気の噴き出しと発車音を一
日に4回(金曜日は6回)行っております。
ここで裏話…実は以前蒸気の噴き出しを止めていた時があります。それは、
蒸気に見えるものは、水を霧状にして噴いているので、その水の影響で、蒸気
機関車が錆びてしまう恐れが有ることから演出を止めていました。今現在は、
塗装の技術の向上により、錆び難い事が解り演出を再開しました。
また、夕方より20時頃まで機関車の前照灯も点灯していますので、夜のD51を
楽しむことも出来ます。D51は、やはり皆様に人気があるようで、写真を撮る方
や、ぐるっと周りをじっくり見たり、猫も好んで特等席(運転席)で休んでい
たりします。そんなD51を大切に保存しながら展示していきたいですね。
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◆ ボランティアだより ◆
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「おおすみ」と「L-4Sロケット」
教育ボランティア 堺本 知高
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地球館2階中央付近には、日本初の人工衛星「おおすみ」の実験模型が展示
されています。1970年2月11日の「おおすみ」の打ち上げ成功により、日本は
世界で4番目の人工衛星打上げ国となりました。「おおすみ」は、発射後14〜
15時間で衛星としての運用は終わってしまいましたが、30年以上もの間周回を
続けました。
また屋外になりますが、「おおすみ」を打ち上げたL(ラムダ)-4Sロケット
の模型とロケットランチャーの実物が展示されています。あわせてご覧になら
れてはいかがでしょうか。ちなみにL-4Sロケットは、あまり知られていないか
もしれませんが無誘導打ち上げ方式のロケットなのです。興味のある方は、こ
の辺りの話を「おおすみ」の近くにいるボランティアに聞いてみてください。
ロケットの話になりましたので、最近の話題として、新型ロケットのH-2B
がHTV実証機を搭載して種子島宇宙センターから9月11日に打上げられます。
液体ロケットエンジンのクラスタ化に日本で初めて挑戦するロケットですので、
ぜひとも成功して欲しいと思っています。
*クラスタ化とは、既存のエンジンを複数束ねることによって推力を増強す
る方式です。新たに大型のエンジンを一から開発するのではないので、開発期
間、コスト、リスクが少なくすみます。(JAXAホームページより)
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◆ お知らせ ◆
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【深海底研究最前線 地球をほる?
〜ジョイデス・レゾリューション号の地球を知る旅324〜】
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地球のことを知るために、地球を直接掘って調べようという国際プロジェク
トがあることを知っていますか?地球の環境や歴史を解明するために、なんと
海の上から地球を掘っている船があるのです。その科学掘削船ジョイデス・レ
ゾリューション(JR)号に当館の研究者及び広報スタッフが乗り込み、国際的
な研究プロジェクトの調査研究のリーダーとして、また、現場での活動や成果
などをお知らせする広報員として活躍しています。
当館では、これに関連して「地球をほる」活動を様々なイベントにより紹介
していますのでぜひご覧ください。
【主 催】 国立科学博物館、日本地球掘削科学コンソーシアム(J-DESC)、
総合国際掘削計画アメリカ掘削機関(IODP USIO)
【協 力】 海洋研究開発機構(JAMSTEC)
●関連イベント●
1.特設プチ企画展示
【会 場】 国立科学博物館(東京・上野公園)
地球館地下2階
【開催期間】 平成21年9月8日(火)〜平成21年11月8日(日)
【内 容】 統合国際深海掘削計画(IODP)や今回のジョイデス・レゾリュー
ション号の第324次研究航海などに関する展示を行っています。
2.船上生中継
【会 場】 国立科学博物館(東京・上野公園)
地球館地下2階ディスカバリー・ポケット
【内 容】 掘削船上からの生中継を行い、調査活動など船内の様子をお伝え
します。
日程等詳細は下記をご覧ください。
http://www.kahaku.go.jp/event/all.php?id=0001252286838664
3.館内ビンゴゲームの実施
館内で配布するパンフレットを使い、常設展示を利用した館内ビンゴゲー
ムに参加しましょう。正解者には、JR号または日本の地球深部探査船ちき
ゅう号のペーパークラフトを進呈します。
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【ホットニュース第30回速報をアップしました】
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『トキ野生復帰への挑戦 ― 2回目の試験放鳥を控えて』を公開しました。
日本から野生のトキが姿を消して約四半世紀。中国から譲り受けた個体を
元に人工繁殖が行われ、昨年9月に10羽が放鳥されました。今年も今月29日に、
第2回放鳥が予定されています。
日本のトキの受難の歴史と、野生復帰に向けた取り組みをご紹介します。
詳しくは下記をご覧下さい。
http://www.kahaku.go.jp/userguide/hotnews/index.php
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【「ダーウィンの後輩たちは語る −ナチュラルヒストリーの魅力−」】
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藤原ナチュラルヒストリー振興財団と国立科学博物館の共催によってシンポ
ジウムを開催します。
【会 場】 国立科学博物館(東京・上野公園)
日本館2階講堂
【開 催 日】 平成21年10月24日(土)
【開催時間】 午後1時から4時
詳しくは下記をご覧ください。
http://fujiwara-nh.or.jp/
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【 日本の科学者技術者展シリーズ第8回
「日本を明るくした男たちー近代化を支えた電気のエンジニアー」 】〈予告〉
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私たちの生活に無くてはならない電気。そのエネルギーとしての利用は照明
から始まりました。一般の人々がまだランプによる明かりさえ目新しかった時
代に、新しい分野に果敢に挑戦し、電気による明かりの世界を開いた若者達が
いました。わが国で電気による照明が一般に普及を始めてから約120年。照明
装置は新しい時代を迎えようとしています。その節目に当たり、志田林三郎や
藤岡市助など私達の生活を変えた人々の努力と、そのチャレンジ精神を紹介し
ます。
平成21年9月15日から11月29日(日)
詳しくは下記をご覧ください。
http://www.kahaku.go.jp/event/2009/09engineer/index.html
●イベント情報●
「日本を明るくした男たち」特別講演会 参加者募集中
参加希望の方は、事前申込が必要です。
申込方法等詳細は、下記をご覧ください。
http://www.kahaku.go.jp/event/2009/09engineer/event.html
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【 科博コラボ・ミュージアムin御船町
「アロサウルスがやってきた−日本と世界の恐竜研究−」の開催ついて 】
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国立科学博物館所蔵のアロサウルス全身骨格標本と熊本県御船町周辺に産出
する化石をテーマにした展示、講演会、体験教室を開催します。
平成21年8月25日(火)〜12月6日(日)
詳しくは下記をご覧下さい。
http://www.kahaku.go.jp/event/2009/10allosaurus/index.html
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【「熱帯雨林の特殊な環境で生きる植物」を公開】
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筑波実験植物園の熱帯雨林温室では、8月15日、熱帯雨林温室1階を公開致
しました。
熱帯雨林でおもしろい進化をした植物を生きたまま見ることのできる、ユニー
クな展示です。たとえば木の上や水の中といった特殊な環境で生きる植物、動
物をエサにする植物、アリと共生する植物、ほかの植物から栄養を奪い取る植
物などです。また、熱帯アジアの美しいランや変わったシダもたくさん見るこ
とができます。
詳しい情報はこちらをご覧下さい。↓
http://www.tbg.kahaku.go.jp/event/topics/2009/09newarea/
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【特別展「インカ帝国のルーツ 黄金の都シカン」】
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日本人研究者によって発掘された古代文化「シカン」。これまでの30年間の
発掘史を、ペルー国内にある貴重な考古遺物約200件や、発掘現場の映像やC
Gを3D化したシアターで紹介します。今ここに、1000年の眠りから覚めた、
アンデスの古代黄金文化の全貌が明らかになります。
また、小・中学生の皆さんにシカン土器を楽しく学んでいただくために、当
館教育ボランティアがワークショップを土・日に開催します。是非この機会に
体験してみてください。
会場内にある販売コーナーのオススメ商品第2弾は「1.3Dクリアファイ
ル」・「2.ハローキティ コラボグッズ」・「3.シカン土器」です。特別
展をご覧の際にはぜひお立ち寄り下さい。(*)
平成21年7月14日(火)〜10月12日(月・祝)
詳しくは下記をご覧下さい。
http://www.tbs.co.jp/sicanten/
シカン土器レプリカ製作体験についてはこちらをご覧下さい。
http://www.kahaku.go.jp/exhibitions/ueno/special/2009/sican/special.html
*1.「黄金大仮面」や「黄金製トゥミ」など、シカン展の美しい展示品たち
が浮かび上がって見える3Dクリアファイルです。(全3種類、各500円)
2.キティちゃんがシカン展とコラボ!!
キティちゃんがトゥミと合体したストラップ(1,000円)やキティちゃ
んとアルパカの2ショットがデザインされたシカン展限定 全9種類。
3.実験考古学に基づき、古代の製法を忠実に再現して作られた黒色土器。
「シカン神」や「リャマ」などがモチーフで、今回の展覧会のために
現地の陶芸家が丹精込めて作りました。(全4種類、3,800円〜)
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◆ milsil紹介(2009年 No5) ◆
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9月1日、雑誌「milsil(ミルシル)」(年6回刊行)の2009年5号が発行さ
れました。2009年5号の特集は「人類進化−新たな謎」です。
人類進化については、私たち自身のことであっても、多くの謎が残されており、
多くの研究者が謎に挑み調査研究がなされています。本号を通じて人類学研究
の深遠を感じて頂ければと思います。
発行日 :平成21年9月1日(火)
頁 数 :本文32ページ(A4版オールカラー)
販売場所:当館ミュージアムショップ(日本館地下1階)
ジュンク堂書店池袋本店 (東京都豊島区南池袋2-15-5)
明正堂アトレ上野店 (JR上野駅内)
定 価 :400円(税込)
定期購読やバックナンバーなど詳細については下記をご覧下さい。
http://www.kahaku.go.jp/userguide/book/milsil/index.html
友の会、賛助会員(個人特別会員)の方には無料でミルシルをお届けしてい
ます。
詳細については下記をご覧下さい。
(友の会)http://www.kahaku.go.jp/userguide/repeater/index.html
(賛助会員)http://www.kahaku.go.jp/userguide/support/index.html
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【科博のイベント情報紙「kahaku event」9-10月号発行!】
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9−10月号では、10−11月開催のイベントを紹介しています。
今回の表紙は、地震の震源のプロットの展示です。表紙を通じて展示をお楽
しみください。
詳しくは下記をご覧下さい。
http://www.kahaku.go.jp/news/2009/kaghakuevent10/index.html
情報紙「kahaku event」(年6回 A4サイズ 6ページ)は、展示や学習
支援活動などの情報を掲載しています。国立科学博物館の施設内等で無料で配
布しています。見学や行事参加の計画をたてる際にご活用ください。
(「友の会会員」「賛助会員(個人特別会員)」の方には郵送でお届けします。)
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◆ 科博関連メディア情報 ◆
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○ 9月25日(金) 19:00〜21:00
放送局 : テレビ東京
番組名 : 世界を変える100人の日本人「ダイオウイカを世界で初め
て撮影した日本人」
動物研究部 窪寺研究グループ長が出演します。
詳しくはこちらをご覧下さい。
http://www.tv-tokyo.co.jp/100japan/
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★ メール募集中 ★
科博に関する思い出、展示の感想など皆様からのメールをお待ちしておりま
す。(ご感想などについては、このメールマガジンにて紹介させていただくこ
とがあります。なお、お名前は公表しません。)
宛先: magazine@kahaku.go.jp
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◆編集:国立科学博物館 事業推進部 広報・サービス課
◆発行:国立科学博物館
東京都台東区上野公園7−20
◆お問合せ:magazine@kahaku.go.jp
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アドレスをご入力ください。
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