地球上にすむほとんどすべての生物は、植物の光合成を出発点とする食物連鎖、すなわち「くう・くわれる」という関係で成り立っている。ところが、深海底の特殊な場所には太陽のエネルギーにたよらない生物がいることが最近わかってきた。彼らは地球内部から海底に噴出する水に含まれるメタンや硫化物などの化学成分を栄養源としている。地球内部のエネルギーを食物連鎖の源とするので「地球を食べる」生物群集とも呼ばれる。