Yoshihiro Tanimura

谷村 好洋(たにむら よしひろ)
生命史研究部
名誉研究員

地球環境変動と珪藻の深い関わり

変動する地球環境のなかで、珪藻やハプト藻などの真核単細胞藻類は出現と 絶滅、発展と衰退を繰り返し進化してきました。同時にこれらの藻類は、大気海洋-地殻の間で展開される炭素循環を担い、その量の変遷は地球環境に大き な影響を与えてきました。現生珪藻の光合成量は地球全体のおよそ20%にもな ります。私は、この微細な藻類「珪藻」の変遷と地球環境変動との関係に興味を もっています。

Thalassionema sp. (北太平洋)
コアの最終地点
Cavitatus sp.(インド洋)
コアから読みとる珪藻の出現と絶滅のなぞ

深海底コアを用いて、珪藻の出現と絶滅の年代を調べることができます。例えば、互いに近縁で、ともに新生代の海で大発展したプランクトン珪藻Cavitatus 属とThalassionema 属の出現と絶滅は、上図のようにコアに記録されていました。1600~1400万年前におこったCavitatus属の絶滅と、その後に進んだ Thalassionema 属の発展は、地球規模の寒冷化と、インドネシア通過流が制限されて海洋循環が変化したことによると考えられます。

研究員に聞いてみました!

谷村博士
1)専門は何ですか?

古生物学です。特に、プランクトン珪藻の変遷と地球環境変動との関連について研究しています。

2)研究者になろうと思ったきっかけは何ですか?

プレートテクトニクスに興味をもち、大学で地質学を学びました。その後、大学院で深海底 コアに含まれる珪藻化石を用いて地球環境を復元する研究を始めました。

3)最近の研究活動で、最も興味深かった出来事は何ですか?

白亜紀の化学合成化石群集をつくる炭酸塩岩から保存の良い珪藻化石が見つかりました。 日本列島からの白亜紀珪藻化石の報告は数件です。 (新生代の化学合成化石群集が日本館 3 階に展示されています)

4)研究者になりたい方に一言アドバイスを !

多くの人が“おもしろい”と思うテーマを見つけてください

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