>> 植物研究部「私の研究」一覧へ戻る

バーコードから見えてくる きのこの世界


これまで数年間、世界中の様々な国できのこの調査を行いました。集まった標本は3000点以上! そのほぼ全てを「バーコード化」しました。 バーコードときのこ、とは言ってもスーパーでの買い物の話をしているのではありません! 「DNAバーコード」と呼ばれる技術のことです。

DNAバーコードとは?

全ての生き物はDNAという遺伝情報を担う物質を持っています。DNAはA,G,C,Tというたった4つの塩基とよばれる化合物でできています。 この4つの塩基は生き物の種類によって様々な異なる呼び方をしています。塩基の並び方で地球上の全ての生き物を特定するのがDNAバーコードと呼ばれる方法なのです。
例えば…
AGCTTTTGGCCCACACACTG........であれば「ベニテングタケ」(写真左)、AGCTTTGCGCCCACGTACCC........であれば「タマゴタケ」(写真右)という感じです。

 

 

きのこのDNAバーコード化が進めば、世界中のきのこをあっと言う間に見分けられます!

現在は国立科学博物館に収蔵されている標本の中でも特に重要なタイプ標本からDNAを採りバーコード化を進めています。

ただし…古い標本はなかなかうまくいきません。横軸に標本の採集された年代、縦軸に標本の個数を示しました。緑がDNAの抽出に成功した個数、ピンクがうまくいかなかった個数です。(右参照)

 

 ↑携帯のバーコードリーダーで上記のQRコードを読み込むと・・・?お試しください!

展示ポスターはこちらから
保坂 健太郎(ほさか けんたろう)

保坂 健太郎(ほさか けんたろう)

植物研究部