ギバチ
Pseudobagrus tokiensis Doderlein in Steindachner & Doderlein, 1887
ギギ科ギギ属

(写真提供:藍澤正宏)

全長 12-25 cm

体はやや細長く、口ひげは8本。脂びれは大きい。背鰭と胸鰭に棘がある。側線は完全。尾びれの後縁は浅くへこむ。体は幼魚で黒色、成長期は金色を帯びた茶色、成魚は茶褐色ないしは黒褐色。ギギとは尾びれ後縁の切れ込みがほとんどないことや、吻がやや丸みを帯びることによって区別できる。

ギバチは日本固有種。ギバチととアリアケギバチ P. aurantiacus (Temminck & Schlegel, 1846) は最近になって別種であることが明らかになった。中村博士が研究していた時代には両者はギバチとして扱われていた。本州の神奈川県以の北太平洋側、富山県以北の日本海側に分布。地図に示された九州の標本はアリアケギバチである。アリアケギバチも日本固有種。九州西部と壱岐に分布。


標本の採集地