海洋の区分

 陸上に気候帯があるように、海洋もほぼ同じ性質をもった水塊ごとに、赤道から熱帯海域(緯度10゜付近まで)、亜熱帯海域(緯度30-40゜付近まで)、亜寒帯海域(緯度40゜付近以北)、極圏海域(冬季結氷域)に大きく区分される。熱帯海域は、周年太陽の熱を受け高温(28-30℃)で季節変化に乏しい。亜熱帯海域は、夏季に表層水が盛んに蒸発し高温・高塩分となり、表層水が沈降する。亜寒帯海域では季節の変化が大きく、夏季には急激な水温躍層が発達するが、冬季には冷却された表層水が沈み、大規模な鉛直混合が起こる。極圏海域は冬期間結氷し、夏でも氷がとけるため水温は低く塩分も低い。

写真:ADEOS衛星で観測した海表面水温,赤で示される高温水域と青で示される低温水域が、赤道を挟んで南北に帯状に分布する。赤色が熱帯海域、赤から黄色が亜熱帯海域、緑から青が亜寒帯海域、青が極圏海域。1997年4月(提供:NASDA)


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