ノムラホイホイのマナー

Sorry! Japanese Only!




※ここで掲げた内容は、発行者の許可を得て、コガネムシ研究会和文誌「鰓角通信」に掲載された野村周平(ノムラホイホイの発案、開発者)の著作を一部抜粋、転載したものであり、許可なく引用、転載することを禁ずる。


 上に述べたとおり、ノムラホイホイは、頑丈かつかさばる代物であるから、これがゴミとなったときには大変厄介である。決して野外にかけたまま、放棄してはならない。ノムラホイホイを設置する採集者は、必ず全て回収されたい。長期間掛けっぱなしにしたり、自分の所有地以外の野外に一時おいておく場合には、その目的と責任者の氏名、連絡先などを記したメッセージカードのようなものを付しておくべきだろう。大掛かりな調査を行う場合には、山林の管理者に連絡しておく必要がある。国立公園など採集に制限のある地域では、特に注意しなければならない。



ノムラホイホイ設置者の名前と連絡先を示すタグの例


 かけたトラップを全て回収するつもりでいても、特に多数のトラップを書ける場合には、かけた場所がわからなくなることはしばしばある。かけた場所の近くに目印をつけるなどの方法で、できるだけ回収漏れのないように心がけたいものである。

 ノムラホイホイには、時として尋常ならざる数の虫が入ることがある。ボトルの口のところまでカブトムシがぎっちり詰まったこともあるし、シロテンハナムグリがぎっしり、ということもあった。また、皇居ではカナブンが、ボトルがミシミシきしむほど入ったこともあるし、船橋でクロカナブンの大量発生に出くわしたこともある(野村,1998)。このように大量に入った虫が、採集目的の種であればほくほくものだが、えてしてそうではないことが多い。このような場合、必要でない虫はその場で放してやるべきだろう。前述のように、ノムラホイホイは虫を生きたまま捕らえることができるというのがメリットであるから、その意味でも無益な殺生をしないですむのではないだろうか。


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